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2005年11月20日 (日)

流れもあえぬ紅葉なりけり

P1010029 朝一番に広い湯船の温泉に一人でつかる。年寄りには朝の眠気などない、手足を伸ばしたり、顔を洗ったり、鼻歌のひとつもうなりながらのんびりと明けゆく外の景色を眺めている。

夕べは日が暮れてからの宿入りだったので周りの景色は勿論、野天風呂の周りも冬枯れの木立に囲まれているというほどしか認識がなかった。

ところが、今目の前に見える光景はさながら百人一首の「山川に 風のかけたるしがらみは 流れもあえぬ 紅葉なりけり」の世界を演出してくれている。

ここは、今は佐久市となったが、古代から馬の産地で有名な望月町。

静岡の望月さんは、ここが出身地、武田信玄等に連れられて駿河に来て住み着いた人の後裔だという。しかし、望月町には望月という姓は一軒もない。

ということは、話が本当なら望月出身の権兵衛だ、なんて言っているうちに望月が姓になってしまったのか、それにしても多すぎる。

そんなどうでもいいことを、思い出しながら朝食にむかう。最近は何処の宿も朝はバイキングが多い。この宿もその通り。

開始と同時に食堂に行けば、遠慮会釈もない小太りのおばちゃんがいっぱいいた。「やぁ しまったもう少し遅い方が良かったのに、、、」と思ったが遅い。

長い行列の後についたが、なかなか動かない。みれば前後の仲間と声高に話し合っている人、どれにしようかと迷っている人、そんなに食べられるのと思うくらい持っているのに「あれを取り忘れた」といって逆走する人など、それこそ後ろにいる人のことなど眼中になくテンヤワンヤ。

ようやく、取り揃えた頃には、最初の人が追加に入ってきた。まったくの健啖家である、よほど立派な胃袋を所持しているようだ。

帰り際、テーブルを見れば食べ残しが散らばっている。家でなら子どもたちをしかりつけてきただろうに、、、、、それにしても、バイキング料理は落ち着いて食べるいう雰囲気からは程遠い食事だと思う。

幸い今日も天気が良い、佐久 小諸 海野宿 上田と廻り午後は峠を越えて兄弟の待つ立科湖畔に近い宿に向かう事のする。

 

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