大つごもり
人の評価は、その棺をおおってのち決まると言われている。特に死者にむち打つことのない日本ではその感が強い。
今年も一世を風靡した人のうち何人かが失意のうちに幕を引いた。さぞ、くやしかったことだろう、若いうちなら再起もあるが老いてからでは時間がない。
今年の流行語のなかで、「勝ち組 負け組み」というのがあったが、勝ち組と言われるのはほとんどが大金を儲けた人のことで、それも、我々が想像できない単位のお金をあちこちに動かして儲けた人のこと、いわゆる相場師をいうらしい。
自分は失意のどん底を味わったこともないし、一世を風靡したこともないが、今までのところどちらかというと少しだけプラスできたかと思っている。
そして、ことしもありがたいことに健康にめぐまれ、平穏無事にすぎようとしている。
人生は、”旅”だと芭蕉翁も「奥の細道」でのべているが、自分は人生の旅のどの辺まで来たのか、できるなら幸せなじいちゃんだったと言われるうちに緞帳が下がってほしいものと思っている。
今日は大晦日。自分ではなかなか美味く作れないので中国の高適という人の「除夜作」から
旅館寒灯独不眠 客心何事転凄然
旅館の寒灯に一人眠らず 客心何事ぞ転(うたた)せいぜんたる
故郷今夜思千里 霜鬢明朝又一年
故郷 今夜千里を思う 白髪の増えた鬢 明ければまた一年
来年は希望が持てる年となって欲しいものだが、、、、
霜鬢明朝又一年
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