ほくほくにんまりと 大山
大山(986m)山頂からの眺めは非常によい。巨大鉄塔さえなければもっとよい。(キイチゴの花の彼方に鉄塔が、、)
焼津から静岡、日本平をはさんで清水までが一望の範囲にはいる。さらに位置をかえて、左に目を転じると富士と南アルプスが高曇りの空の下、水墨画のように連なっている。
大山は、藁科川の支流の支流ともいうべき坂本川という谷川の上流にあって、先月登った突先山の尾根続きに当たる山である。突先山は安倍川の方から登ったので同じ山塊であるが今度は反対側から登る。
この山、冒頭に述べたように見晴らしがよいため、山頂に2基少し降った尾根に2基と電波送信用の鉄塔が建っており、その建設のためもあって林道が山頂まで延びていてあまり登ってみたいという興が湧かない山である。
ただ、一番奥の集落のすぐ上で一般車通行止めの施設があり、入れないことになっているので今日は地元の人らしい車が2台登ってきただけだった。
したがって一般車両の自分は、最後の集落坂本の上の道路脇に車を止め、大きな歯止めの石をタイヤの下に置く。
支度して、ひたすら林道を歩くことになる。他の山と違うことは谷川やロープを張った難所もなく、舗装がしてあったりなかったりが不規則にあるだけのゆるやかな登り道であり、歩きやすい代わりに距離が非常に長く、折り返しを繰り返しながらの登山になる。
あまりの、退屈さに尾根に上がってから踏み跡も定かでない山道に入ってみたが、すぐ下の雑木の間には道路の存在を示す電柱と電線が見える。
2時間近くウグイスと駒鳥の美声に励まされ、カケスのガーシ ガーシという冷やかしに声に送られて頂上の鉄塔に到着する。朝の出掛けにはあれほど晴れていた空も一面の雲となっていた。
時間は10時半だったが例のごとく早弁のおにぎりを食す。コンビニおにぎりながら「美味い!」
前回は仕事だったので自動車に揺られての山道は、鳥の声も耳に入らなかったが、それから10年ぶりくらいの今回、木の芽が吹きかけた春山の少し肌寒い風も次第に汗をかき始めた身体には心地よい。
帰りは、芽生えたばかりの蓬と柔らかい蕗を少々つんでくる。
蓬は5月の節句に孫と餅か粽にして食べよう、そんなことを想像して、ほくほくにんまりと、、、、、
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