頭を雲の上に出し
富士宮市外に入ったら富士は雲にさえぎられ、何にも見えなくなった。
「何とかもたせようと早出したけど、いまの気候ではやっぱり無理だったようだな。でも、念のため富士スカイライン 水が塚公園まで行ってみようか」と登りはじめた。
雲は次第に低くなり、標高1,000m台の5合目登山口との分岐まで来た時には、霧となってただよっていた。しかし風もなく、ゆるやかに漂っていたのでこれは行けるかもしれないと急遽方針を変更して、5合目に向かうことにした。
10分ほど登ったか、突然雲が切れ上空は雲ひとつない青空が、すぐ傍の高林駐車場に車を入れて、富士を仰ぎ見る。まさにピーカンの空を背景に真っ白な富士が浮かんでいた。さっそく客は記念撮影。
5合目駐車場は、各県ナンバーの車が入り乱れている、駐車位置を少しでも近いところにしたいためだろう、入り口で渋滞を起こしていて進まない、客を降ろして辛抱強く渋滞に従う。
5合目は、森林境界線にあり、ここから上は雪の量も多く雪の境界線でもあるようだ、足元の悪い人は駐車場で断念している、客は「もう二度と来ないかも知れない」なんていうものだから「飛騨で雪慣れしているから大丈夫だよ」と上の案内板まで案内し、ここでも記念写真をとるが、富士山頂は近すぎて何処が頂上だか分からなくなって赤紫の溶岩と雪を交えてだだっ広く上空をおおっていた。
下は、雲に隠れて一面の雲海、遠くに南アルプスの南端がやはり青空の下にくっきりと見える。まさに頭を雲の上に出しの状態、今日の上空は空気が澄んでいて心地よい。
次の目的地、御殿場の秩父宮記念公園に着いたのはそれから二時間ほどあと途中、水が塚公園で雲の切れ間から僅かに見える富士を見ながらコーヒータイムを取って下ったためである。
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