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2006年10月27日 (金)

霧と雪で立山敗退

Img_0053 昨夜来の雨も小降りになっては来たが、空は暗い。

天気予報は、富山でも午後から晴れと言うが、そんな気配は全然見られない。同級生で、立山の自然を説明、案内するナチュラリストをしている吉井くんにどうだろうと聞くと「上の方では晴れているかもしれない」とのことなので、8時過ぎに、別れの挨拶をして立山の登山口千寿ガ原に向かう。

一般の登山者はここで自動車を降り、あとは、ケーブルカーとバスを乗り継いで終点室堂まで行くしかないので、その通りに切符を買ったものの空は雨が降ってはいないだけで相変わらず暗い。

千寿ガ原からケーブルカーにのり標高977mの美女平は立ち込める霧の中を登る、小さな車内に中国人観光客がいっぱいいて、外さえもろくに見えない中「失敗だったかな」と思いながら室堂行きのバスに乗り、しばらくすると空が明るくなり視界が開けてきた。

「しめた、晴れそうだ」と思った途端、先ほどまでのどうしょうかなという気分もすっきりと晴れ上がる。弥陀ヶ原を過ぎるころは、窓の下に雲海を見、上のほうには懐かしい感じのする立山連山、剣御前山など雪をかぶった山がバスの方向によってあちこちの窓に広がるような秋晴れになった。

人でいっぱいの室堂駅到着は、10時ころ。喜び勇んで外に出れば、此方も人だらけ振り切るるようにして、遊歩道を室堂に向かう、降りたときに着た防寒着と急いで歩いたため、もうここで汗をかき息切れがしてしまった。

一休みの後、上りかけてみたがそれまで道の上には無かった雪が次第に圧雪状になってきたのと、濃い霧が強風と共に山を包んでしまった。

こうなると、あきらめやすい。一の越山荘2,700m(?)に近いところ思ったが急いで退却し、ミクリガ池周辺の散策に切り替えた。

Img_0039_1 もどって、ミクリガ池北側の通路に入ると、朝分かれた吉井くんが、一人で下を覗き込んでいるのに出会った

「おいッ こんなとこでなにしとる」

「うん 下のほうに雷鳥が3羽いるんで見とる」

「どこに」「あそこの木の下に一部黒い羽があるのが2羽とこっちの枝に真っ白いのがひとつ」

「どこかわからん」「ほれあそこ」と騒いでいるうちに、人だかりが、、、、

「ああ わかった」目で確認してカメラを向けると、背景の雪に溶け込んでどこにいるのか分からなくなる、「まったく保護色とはよく言ったものだ。」と文句を言いながら写したものが、上の写真。

ミクリガ池のビューポイントは一面の霧の中、地獄谷へ行くのも諦めてバスターミナル付近で同級会の続きをしながら待っていると僅かな時間ながら霧が吹き飛ばされて視界が開けてきた。

まったく、男雄山)心と秋の空は変わりやすいとはよく言ったもんだ。

「山に登れてたら富山のどこかでもう一泊しなければと思っていたけど、この時間なら豊田の弟の家に行けそうだ。それじゃ、ここで分かれるよ」とバスに乗り込む。

それから、6時間後、340km走って日本海から太平洋側に日本縦断した。

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コメント

ナベショー様

もう少しで、山荘と思ったのですが、登って待機しようという、気は全然ありませんでした。
降りのバスからは、頂上がきれいに見えました。

投稿: オラケタル | 2006年10月31日 (火) 15時38分

立山はやはりこんなに雪がかぶってるのですね!
怖い、怖い!

投稿: ナベショー | 2006年10月30日 (月) 22時48分

たち様

天気も含めて「つきも実力のうち」というならその通りです。
引き際の鮮やかさも、意気地なしと重なって経験豊かと言う美名に隠れます。
2,700mも自分で思っただけのいい加減です(希望値を含めての高さ)、高度計を持っていたわけではないのですから。

ただこの時期ここら辺が実力以上でした。

投稿: オラケタル | 2006年10月30日 (月) 14時34分

東京で27日の天気予報を見ていたら、低気圧が日本海から富山の方へ張り出していたので、立山行きは恐らくだめかと思っていたのですがーーーー流石「元やまおとこ」は、天気に恵まれていましたね。
神秘的な立山の写真、どこかの外国の山の写真かと思いました。どこから撮ったのですか。
元とやまの人としては恥ずかしいのですが、立山のこのような神秘的な姿を初めて見ました。
私も、ますます来年の夏には、室堂まで行って見たくなりました。
この時期2700mまで登れば、立山行きは大成功でしたね。
お疲れ様でした。


投稿: こだいらのたち | 2006年10月30日 (月) 12時55分

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