さねかずらをほんの少し、、
人に知られで くるよしもがな
麻機山の中腹に実蔓(サネカズラ)が、光沢のある真っ赤な珊瑚のような実をつけている所がある。
あまり人が来る所ではないが、自分だけの宝のように眺めていることにしようと、枝を立てて目隠しをしている。
実蔓、どんな理由でこんな名前がついた知らないが、別名が「美男蔓」ともいう。
はじめて聞いた時には、美男で有名な”在原業平”に関係しているのかと思ったが、この蔓の中にねばねばとした液があり、それを採って髪につけたところから命名されたとある。
つまり、古代の整髪料。今で言う「ポマード」(これも古いか、いまやグリースとかヘアーリキッドいう)がわりに使ったらしい。
古代、大宮人はどのくらいこの液を塗っていたのだろうか、「さねかずらをほんのすこしばかり、、、」なんていいながらべったりと光らせていたのではないだろうか。でも、「グリースを、、、」というより雅やかだよね。
そのころは、まだ椿油がまだなかったのだろうな。
椿油は、江戸時代は鬢付け油としてある種独特の匂いを発散させているが、実蔓の匂いははっきりしないくらい薄くて、少ない。(今の時期だから余計すくないのか?)
そういえば、やっとせんころ(先頃)まで、べったりとポマードを付けていた政治家が何人かいたのを思い出したが、この人たちの周囲も大変だったかも知れない。
今日剥ぎ取ったカレンダーで、今年も後一枚がひらひらとゆれているだけになってしまった。
北海道では、大雪になるらしい。百人一首に「あわれことしの秋もいぬめり」とあるが、、、、、。
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