ひりりと辛いは山椒の粉
連休中良い天気をもたらしていた高気圧も休みがすんでホッとしたのか、午後になってお漏らしをしてしまった。
今日、郵便局に予約しておいた年賀葉書を受け取りに行った。年賀葉書も時代の趨勢にあわせて今年は写真用の艶だし葉書を発売したので、100枚のうち40枚をそれに当ててみた。
仕事をリタイアしてから会社関係の付き合い年賀はほとんど無くなっては来たが、それでも100枚と言うことは、むかし人間の性なのか、長生きのせいか。
とにかく、これを1ヶ月寝かせておいて、発酵(構想がまとまった)したところで、3~4種類の印刷に入ることするつもりだが、一日延ばしに延ばして最後は慌ててと言う例年のパターンに陥りことになるだろう。
そう思いながら、今日は今春貰った賀状を出してきてながめたが、これまた会えなかった人を思い出して時間を過ごしてしまった。
麻機山の中腹に真っ赤な実を沢山つけている山椒の木が一本あった。それも藪の中にあるところを見ると、植えたものではなく鳥か何かが実を落としたものから生えてきたものと思えるが、こんな辛い実を食べる鳥や獣がいるのだろうか。
”蓼食う虫も好き好き”というからいるのだろうが、山椒や山葵などの辛味が分かるのは大人になってからだから、咥えてきたものも大人だったか、辛すぎて放り出したものかなど、やっと一本の山椒を見ていろいろと妄想した。
また「山椒は小粒でもピリリッと辛いって言うぞ」と、子どもの時、先生が背丈の低い生徒の頭をなでながら励ましていたのを思い出した。
山椒は香気が高い所から、若葉を澄まし汁に入れたり、たけのこの木の芽和え、豆腐の木の芽田楽になどに使い、花や青い実は勿論赤く熟れるまで季節によっていろいろな使い方をする。
そして、最終的には手ごろな幹や枝はすりこ木や杖にと、日本人は鯨同様全てを使い尽くしてきた。
江戸時代、山椒の実などを売り歩く天秤担ぎの行商人の囃子言葉に、こんなのがあったそうな。
「ひりりと辛いは山椒の粉、すいすい辛いは胡椒の粉、けしの粉胡麻の粉陳皮の粉、中でよいのが娘の子、とんとんとんとんとん辛子、、、、、」とね。
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