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2007年3月28日 (水)

熱海 MOA美術館

Img_0020 天気予報が言うまでも無く、今日のポカポカ陽気は朝から補償付だった。

渋滞の車の窓から見る富士の辺りは、頭上にさえぎるような雲も無いが、春霞が立ちこめ富士山がぼんやり見えるだけ、愛鷹山や箱根方面はもやの中に沈み込んで全然見えない。

ラジオは、昨夜亡くなった植木等さんの追悼番組みたいに、ずーっと彼の歌を流している。60年安保の虚脱感の後、深刻ぶっていた若者の頭をかち割るような明るい調子の歌声。”サラリーマンは気楽な家業ときたもんだ、、、”には少々驚いた。以下、次々と飛ばすヒット曲は世に受け入れられたが、決してそんな調子の良い会社員に「なれたらいいなあ」と思っても、なろうとした人は少なかったはずである(勿論仕事は出来ないくせに胡麻すり、お調子者はいたが、、)。

そんなラジオを聴きながら、渋滞にもまれながら熱海に向かう。

理由は、先日地元新聞社の静岡紹介ホームページ、at-s.com(アットエス)の「漆芸会の巨匠 人間国宝 村田権六の世界」の招待券進呈コーナーに応募して当選したためである。

くじ運の悪い私にしては稀有のことである。いろいろ調整して、出かけることにした。実は、村田権六という人がどんな人だかは知らなかった、ただ、MOA美術館に一度も行っていなかったので、見てみたいと言うのが本音。

二時間半かけてようやく美術館に到着。

早速入館し、エスカレーター三基をを乗り継いで上へと上がるのだが、照明の加減で、アーチ型の天井を持つトンネルが変化し、最上階のドーム型天井(写真上)を見ながら昇るのは幽玄の世界と言った感じだったし、熱海の海岸付近を見下ろす景色は絶景で、うまい所に用地を獲得できたものと感心した。

Img_0004 さて、展示室は照明を落とした中にいろいろと聞いたことのある人の名作が陳列されているが、教養の無さが邪魔をして憶えきれない。そして、どこの美術館でもそうだが次第に早足になってしまい、なにがなんだか分からないなくなって通過する。

なかでも、国宝と言われる光琳の「紅白梅図屏風」を是非見たいと思っていたが、この先か、この先かと思っているうちに出口に行ってしまい見ることが出来なかった。

また、松田権六の作品については、綺麗なそして繊細、精巧な漆細工なのだろうが、手にとって見られるわけも無く、ガラス越しの作品はプラスチックのの製品に見えて仕様がなかったし、蒔絵の箱の類は何に使うのを目的にしたのか想像してみたが分からなかった。これらは、全て下流階級の私には縁が無かったためなのだろうと思う。後は帰ってからパンフレットなどを読み返して理解するしかない。

Img_0042_1 Img_0039_4   帰りは、姫の沢公園により、カタクリ、三つ葉ツツジ、桜、辛夷などを見、函南のオラッチェによって遅い昼食を食べ、沼津魚市場で買物をして帰る。

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コメント

慶さん

美術館の開館日と言うのは、混雑するんでしょうね。
人ごみが嫌いで行ったことは無いのですが、、、、

それにしても、MOA美術館のプロムナードは凄いですね代理石の階段、天井の照明、これだけで金がかかってるぞ~って感じです。
美術館は、行きつければ他も見たくなるものです、ご主人を騙くらかして連れ出せばどうでしょうか。

投稿: オラケタル | 2007年3月30日 (金) 21時50分

MOA美術館が、出来たばかりの時(25年前)に行きました。当時は、エスカレーターのこんな長いものはなかったので、びっくりしました。景色もエーゲ海のようで綺麗ですね。館全体が美術と言った感じで、もう一度訊ねたい所です。残念ながら夫は美術館にはまったく興味のない人なので、いけないままになっていますが、慶は美術館が好きなので、県立美術館とMOA美術館は開館の日に行ってるんですよ。

投稿: | 2007年3月28日 (水) 22時54分

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