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2007年6月27日 (水)

熊との遭遇で緊張(大光山1,661m)

Img_0055_4 梅雨の中休み、晴れ間が期待できそうだとのことで、安倍川沿いを北上し、梅が島の近く草木集落に車を入れた。(写真 霧ごんで来た狭い山頂)

今日の目的は”大光山1,661m”である。この山の名は漢字で書くと何の変哲もないが読み方として「オオピッカリヤマ」となり、名前のユニークさから人気のある山といわれてきた。しかし、この山はいままで登ったことがなかった。理由として、名前意外に何にもなさそうなので魅力を感じていなかったためである。しかし、「安倍川筋でひとつだけ登らない山を残しておくのもどうかなあ」と思いむかってみた。(関係ないことだが、南アルプスには光岳と書いてテカリダケと読ませる山もある)

Img_0030_6 草木集落の駐車場から、防砂堰堤を越え、沢沿いにを少し歩いた後、山の斜面に取り付いた。

谷に近いところでは”二人静”があちこちで群生しており、ちっとも静かそうには見えなかった。しかし、ここからが問題であった、手入れの悪い桧林のどこでもそうであるが、草も土もないザラザラとした砂利山道になる。ここををジグザグと折り返しながら登るのだが、意外と急坂のため横切る道が狭く、落石しやすいため集団での登りは危険だと感じた。

一時間ほど歩いてようやく乗越しに出て、平らな道を少し歩くと再び斜面に取り付きジグザグの繰り返しになる。本当にこの山は砂利が多いのと植林帯が長いので疲れる山である。

Img_0088_2 造林小屋を過ぎ、岩陰に屋根を付けた避難小屋みたいなところに来ると、杉の木が何本も皮を剥がされていた。一休みを兼ねて眺めていたら異様なうなり声がし、そちらを見ると1mに満たない子熊が尻を下にずるずると降りてくるではないか、慌ててカメラを取り出そうとしたが、次の瞬間、もし親がそばにいたら、、、、、とくに、子熊と親の間に入る事はとても危険な状況である、これはカメラどころの騒ぎではないことに気づかされた。(写真 まだ傷跡も生々しい杉の木。周りにまだ5本木肌のなくなったものあり)

護身用としては、か細いストックが1本あるだけゆっくりと前後左右を見わたしているいる間の長いこと、小熊はグフグフ言いながら降りきると、ギャ~という悲鳴みたいな声を残して下のほうに向かって一目散に消えた。親熊はいたのかどうか結局は分からなかった。今年はこれで二度目になるがこちらでは熊が随分と増えているようだ。

そのあと、鳴物をリックに縛りつけ、鳴らしながら山登りを続けた。支稜と言われるところで尾根に上がり、二こぶ三こぶアップダウンを繰り返して展望の悪い頂上に着いたのが歩き出して三時間後であった。

尾根に上がってからは、小梨(ヤマズミ)藪手鞠、七竈(ナナカマド)の白い花と更紗灯台躑躅(サラサドウダンツツジ)が目に付きだしようやく気分が晴れた、、、、が、変わって霧が頂上に忍び寄り見る見るうちに全ての色を奪い、視界を閉ざしてしまった。

山頂でゆっくりと休むつもりだったが霧がさらに濃く、湿度も上がってきたので仕方なく、靴の紐をしっかり締めなおし、九十九折の急坂を早々に降ることにした。

今日の花。更紗灯台躑躅、この山で見るとは思わなかった。何時見ても気品がありきれいな花を咲かす。七竈、秋にはいち早く紅葉と赤い実を鈴なりにつけ、写真の題材に使われる。

Img_0067_2 Img_0076_2

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コメント

ちか様

ほっとしています。ただ、本人だったとしても悪口を書いたわけではないので、写真掲載を赦してもらえるかな、って感じだったんです。

投稿: オラケタル | 2007年6月30日 (土) 06時30分

え?
姪は喜んでいたんですよ。っていうか、自分たち親子にこんなに似てる他人様がいることを面白がって、楽しんでいました。それも、めったに行かない場所の近くっていうことがです。
私の書き方が悪かったのでしょうか。かえって、気を使わせてしまってごめんなさい。

投稿: ちか | 2007年6月28日 (木) 23時27分

ちか様

コメントをいただき有難うございます。
どんな動物であれ母親の愛は凄まじいものがありますから子熊を見たときより、傍に親を感じたときはひたすら後にだけはいて欲しくないと思いました。
素手で取っ組み合いたくないものです。

また、先日の写真ですがそうかもしれません。ただ、人物が特定されないように近くに焦点をあわせて写せば誰にも分からないかと思ったのですが、見る人が見れば分かるものなのですね。
姪御さんがどなたか知りませんが、どうぞ気を悪くしないで、とお伝え下さい。とともに今後もよろしくお願いいたします。

投稿: オラケタル | 2007年6月28日 (木) 17時31分

こんにちは、初めまして。
実は、けっこう前から読ませていただておりました。
山歩きや野草のブログやHPを巡りめぐってたどり着いていたんです。
とうとう熊さんとの遭遇に、ついカキコしてしまいました。
カメラ!残念でしたね。でも実際となったらそれどころではないですよね。親がいなくてよかったです。

それと、このサイトで不思議体験をしたことを話します。
以前、麻機湿原でしたか、親子を遠くから映した写真がありましたね。
あの日は、わたしの姪とその息子がこども病院に検診に行った日でもあったんですが、あの写真でドキリとしてしまったんですよ。なぜって、姪親子にそっくりだったからです。
あの日記を姪に見せたんです。
「ねえ、どう思う?」って
姪は、「なに?これ、わたしとりゅうくんにそっくりだけど、こんなの知らないよ」って目を見開いて画面に見入っていました。
珍しく、望遠で霞んだ写真でしたものね。
「ここ、こども病院の近くらしいね」と、その日自分たちもその付近にいたことも、驚きのひとつだったようです。
わたしなぞ、これは生霊かと思ったほどです(笑)
他人には似てるねなんていう思い込みもありますが、本人が見ても自分たちのようだというくらいだから、本当にそっくりだったのです。
そんなこともあり、毎日拝見させていただいております。
知らないお花を教えていただき感謝しております。
どうぞ、クマに気をつけて、引き続き、山の清清しさのレポ、よろしくお願いいたします。

投稿: ちか | 2007年6月28日 (木) 08時03分

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