おもしろうて、、鵜飼
やがてかなしき
鵜飼かな ばせう
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夕暮れ迫る長良川の岸辺で川面を見ている。対岸上空にははやくも夜間照明で稲葉城が白く浮かび出ていた。
まだ、昼間の暑い熱気が時おり吹き抜ける中、上流には鵜船が仕度し、むこう岸には観光の屋形船が次第に集まり、櫛の歯のように等間隔、整然と並び始めている。
今日は、長良川右岸の「美乃壱」という料理屋に招待された。前に鵜飼見物をしたのはかれこれ30年近く前のこと、長良川温泉に宿を取って屋形船で楽しんだことがある。その前はそう、50年近く前に橋の上から見たということで3回目になるが、こんな良い所で見せてもらうとは予想もしていなかった。
おかげで、近所の食べ物屋に行くのにカメラでもあるまいと、置いてきたのが残念であった。
7時過ぎ、予約した料亭の準備も出来たとのことで畳敷きの廊下を通り二階の座敷に案内される。我々より豪勢な客もいると見えて、三味線の音色が聞こえてきた。
部屋は、川に面して鵜飼が見られるようにしてあり4人で一室、他の客とは全然顔をあわせることもなく2時間半の食事と鵜飼見物ができるようにしてある。
一品づつ運ばれる料理、鵜舟が一隻づつかがり火をかかげて下る様は芭蕉の句そのまま。鮎の塩焼きは骨も柔らかく頭から食べられるし、最後の舟が下るころに鮎の炊き込みご飯と鵜飼に合わせての演出もきまっている。
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昨夜は、義弟の家で近所の人を集めてバーベキューに参加し、近来になくアルコールを入れてしまった。そして、今朝は立科町から上田、三才山トンネルを抜けて梓川をさかのぼり、安房トンネルをくぐって岐阜県へ、今度は高原側を下り神岡町。
ここで墓参りと秋の法事の打ち合わせのためお寺に行き、ついで、少々の故郷の味を買い寂しくなった古里を離れる。
数河峠を越え、高山から東海北陸道に入り関インターまでやく350km、千m級の峠を四ヶ所上り下りしたのちようやく義姉の家にたどりいた。その疲れも豪華な鵜飼で忘れさせてくれた、とともにカメラを持参しなかったことで本日の写真はなし。
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