何が魅力なのか
蓼食う虫も好き好きとか、今日は、ヤブカラシの花にアゲハチョウが群がっているのを見た。
ヤブカラシは、私の目から見ると、小さくてなんてことがないどころか、他の草を押さえつけて猛威を振るう、ろくでもない雑草に見えるのだが、アゲハ、黄アゲハ、クロアゲハ、など何種類もの蝶が群がっている。
すぐ傍には、大きくてもっと蜜のありそうな花があるのに見向きもしないでこちらにたかっている。遠目には花が目立たないのでこんもりとした木の周りを飛び交っているだけにしか見えない。
何がそんなに魅力的なのだろうか。先日も少し取り上げたが、山本周五郎の「やぶからし」はこんな所を見てヒントを得たのではないと言う気さえした。
同様、アレチノハナガサにイチモンジセセリが沢山付いているが、この花もたいして蜜がありそうな花には見えない。きっと彼らのどこかを刺激する味なり匂いがあるのだろう。
ーー白露ーー
今日は二十四節季に言う”白露”朝に夕に草木の先端に露がつき、秋も本格的になる時期を言うらしいのだが、この暑さはどうだ。「もう少し遠慮というものがあるだろう」と天に向かって言っても仕様がないか。なにせ地球温暖化だものな。
日本には、草の先端につく露を見て、そのはかなさを人生に見立てると言うことがあり、万葉の歌集以来白露を読んだ歌が沢山作られてきた。
そこで、時期は違うと思うが百人一首から、
白露に 風の吹きしく 秋の野は
つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける
文屋朝康
、
今日の蝶。荒地の花笠の蜜を求めて、左1文字セセリ。右、雀蛾
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