騙し騙しでバラの段(1,648m)
日本平の上が少し朝焼けを背中にして車を出発させ、安倍川沿いの道をおぼろに霞む月を左手に見ながら北上し、梅ヶ島温泉に着いたのは朝の7時車載の温度計は-2℃だが、そんなに寒くは感じない。
安倍峠への道は十二月九日を持って車両通行止めにされているので、温泉街の上にある電波中継所の傍に車を止め、支度して山道に入る。
この段階でまだ行く先を決めていない。この辺が一人歩きの良い所であり、危ない所でもある。
40分余かけて林道の出合いまで登ると雪が積もっていた。実は一昨日下から見たとき青笹山辺りまで山が白くなっていたので期待していたが、昨日今日の日中の暖かさと夜の寒さで表面が春先の雪のように硬くなって歩きにくかった。
そして、此処まで来る途中そんなに身体の調子が良くないと感じたので、八紘嶺はやめ、安倍峠からバラの段に行く先を決めた。
十一月に久し振りに自動車だ来た道を歩くが、固い雪を踏み抜き踏み抜きして歩くのが結構負担になる。10分ほどしてサカサ川沿いの旧道に入り谷伝いに歩く。
サカサ川源流付近では水量が少ないため枝のようになった氷が張り、此処でかがみこんで沢水を飲んでみたが喉の染み透るようで味は分からなかった。
昨日辺りこの辺を犬を連れて歩いた人がいたようで、その踏み後にしたがって歩く、安倍峠には8時半ぐらいに到着。
其処から、車道に戻り厳重に封鎖された車止めの横を通って富士山展望ポイントまで下って富士山を写す。今日は午後から快晴になると天気予報が言っていたが、この時間はまだ背景となる青空は見られず薄い雲がかかっていたが、この方が冬らしい。願わくば木の枝などに綿雪がかかってくれればいいのだが、昨年の二月に来たときとは趣が違っていた。
峠まで戻り、バラの段に向かうが、この斜面にかかると雪の量は急速に増える峠では20㌢程度だったのに倍ぐらいの感じになって歩きにくい。
つくづく体力を衰えか、身体の調子が悪いのか疲れが気になる。騙し騙しで登っては見たが途中でカメラの電池切れで写真は撮れず。「納めの山行き」はなんだか不完全燃焼で終わった。
左、サカサ川の開けた山道。右、墨絵のような御坂山地を遠望する。
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