穢れは許容範囲(石割山1,413m)
山中湖平野の駐車場に着いたのが午前八時半は、気温は氷点下6℃。
すでに、先客の車が三台入っており、そのうち2台の人たちは重装備の支度をしていたオーバーシューズにアイゼンを付け、、、、ゴーグルまで。
こちらは後から到着したのに、工事用防寒靴に履き替え、一重のナイロン製ズボンを重ね着するだけだからすぐに支度が整う。「お先に」と声をかけて”石割神社”の長い参道を登りだす。
参道は登り出しから20センチほどの雪が積もり、昨日誰か一人だけ登ったらしい足跡のあるのみ。
400段といわれる石段を20分ほど掛けて登れば、その先には東屋があり、石割り温泉からの道と合流すると書いてあった。ここから先、幅の広い山道を30分ほど登ると足割神社に到着する。
ここの御神体は、天手力男命だといわれ天の岩戸を広げた神であるが、そんな神でなければこの巨石を真っ二つに割る力はないだろう。
巨石のすき間は一番狭いところで30センチほどしかない。言い伝えでは不浄の者は通り抜けられないとあった。降り積もった雪にはだれも通ったことのないのか足跡はない。
リュックを下ろし腹と尻をこすりつけながら、新雪を踏みどうにか通らせて貰えた。と、いうことは、私の身の穢れはまだ許容範囲ということになるか。
道はここから本格的な山道になる。雪がさらに深く、足元がはっきりわからないなかでのラッセルは疲れがきつくなる。何回も休んだ末十時半ころようやく山頂に到着する。
山頂は、大きな木もなくそれまで木の枝越しの富士もさえぎるものがないので、目の前いっぱいにに広がる。そのほか、南アルプスや御坂山塊をはじめ名も知らぬ奥多摩、奥秩父の山と何れも白く化粧をして富士山の侍女のように居並んでいる。ここで少し休憩と腹ごしらえをして、平尾山方向に下ることにする。
富士山を正面に据え幾つもの上り下りを繰り返し次第に下がっていくのだが、此方のほうが積雪量が多く場所によっては腰の辺まで来るところもある。降りだから良いようなものの、登り道としてはさらに大変だったことと思う。
そうこうしていると、何処が平尾山か分からないうちに、平野からの登り道と合流する場所に来たので、自動車の停めた場所に向かって下り、十二時少し過ぎて山登りは終了。
食事の後、忍野に近いことから、忍野八海を周って帰途につく。
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