百舌が梢で
年末まで縄張り争いで甲高くキィーッキィーッと鳴き、大きく尻尾をふりまわしていたが、今日の鳴き声はどうもホオジロ風の鳴き声。
まだ練習中なのか、どの鳥の声とも言いがたかったが、縄張り争いのときの声とはまったく違っている。
彼らなりに、あの声では雌の気持ちを引き付けるわけにはいかないと感じているらしく、名前の通り百の声色を使ってこれから競うのだろう。
お陰でこれからは百舌の姿を見ることが少なくなるし、他の鳥の声で探しても百舌しか見えないといった状態になる。
”百舌が枯れ木で鳴いている、、、”という歌が反戦歌として”歌声喫茶”で歌われた時期がある。作詞はサトーハチローで昭和10年に作られたものだと言うが、あの時代にこの詩を発表したのはよほど度胸があってのことだと思う。
いま、上映中の”母べぇ”もその時代のことだが、思っていることを口にしただけで国家権力に弾圧された戦前。
我々が歌ったのは、ベトナム戦争の時期で自由に物が言える時代に入ってからのこと、、、、、、
百舌も、秋からこっちの戦いが済み、国境線が定まって雌を迎える準備が整ったことを示しているが、人間はいまだ混沌とし、世界各地でキィーッ キィーッと鳴き続けている。
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