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2008年5月17日 (土)

See your againと

Img_0088 十六日、参篭の朝は早い、が、四時の起床鐘の鳴る前にみんな起きて着替えてしまっていた。なにせ、九時間近く寝たのだから、、、。

鐘の後、すぐに布団を上げに来たがこれまたびっくり。大きな布団を二つ折りにし、その後グルグルと回転させて一抱えもある丸い筒を作り布団部屋に持っていく。

それで、布団の重いわけが分かった。これでは、なかなか天日干しも出来そうにもない。続いて、朝のお勤めであるが本堂のほうで賑やかな音とともに読経が始まっている様子。代々が曹洞宗の家と土地柄のせいでお経も違えばお勤めの仕方も違い珍しいといった感じしかしない。

Img_0081 しかし、我々には、ご来光と時間が重なっているので無理にお参りせよとは言わないと言われ、富士山遥拝所まで靴を履いて出かけた。

今朝早く見てみた人によると、ただ一面の雲だというが受付近くのモニターには空が赤くなっているのが見て取れる。期待して坂道を登って見ると富士の左側から太陽が昇って来始めたところだが、富士は雲海に浮かび上がっているものやはり墨絵の状態。

上りきったところで戻ると、本堂に行きなさいと言われ、お勤めに参加した。”南無妙法蓮華教”を連呼する時、大太鼓四つを共鳴させるところに演出効果を見た思いがした。

六時になって朝御飯。やはり一汁三采、毎日これでは若い坊さんも大変だなと同情しつつ、綺麗に平らげる。

食事が済めば、昨夜同様することがないので、朝発ちの支度をして靴を履きかけると、もうフランクさんはリュックを背負って待っている。

ここで、私は奥の院まで行って来るので「先に下りてくれ」と英語を思い出しながら話して別れ、私はゆるい尾根筋の道にくだり、フランクさんは昨日登って来た道をくだる。

奥の院までは空身で約15分。そのまま降りる手もあるのだが、車を停めている関係で再び戻って和光門をくぐって降りに掛かる。

足弱な先発者を追い越し、赤ヤシオ、岩鏡、ウスギ瓔珞、藪手鞠などを写しながら降れば、若い男女が跳ねるようにして追い越していく。

Img_0100 Img_0108 暗い茂みの中にぽっかりと赤ヤシオ。白い岩鏡

Img_0104 Img_0020

可憐だが地味な花の瓔珞躑躅と藪手鞠

「ああ わしもあんな時期があったな」と思いながら降りていくと、上の晴雲坊で休んでいるのに追いつき、またしばらくすると同じメンバーに追い越され、次の中適坊でふたたび追い越した時には女性の方が大分参っている様子に見え、以後は追い越されることが無かった。

しかし、標高差千㍍を超える坂道を一気に下るのは膝に応える。昨日の違和感を気にしてゆっくりと下ったつもりだったが、足が上がっていなかったと見えて、木の根を引っ掛けぶざまに転倒する。

それ以降は、なんだか腹を突き出したような格好で歩いているのが自分でも分かった。後少し、1/5 程を残すところで、先行のフランクさんに追いつきそこから後は彼に合わせてゆっくりと言葉も交わさずただ黙々と下る。

下って見れば時間はまだ八時四十五分。朝からの奮闘で以外に時間の経つのが遅い。お互い言葉が分からないなりに仲良くなれたフランクさんとは、今度は三つ峠で会えたらといいねと話し、「See your again」の言葉で分かれた。

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