虞兮虞兮
騅不逝兮 可奈何 虞兮虞兮 奈若何
(虞美人とはこんな感じの人かな、と)今から2,200年以上前のこと中国に絶世の美女と謳われた虞美人という人がいた。
楚の人、項羽の想われものであったが、百戦して一回も負けてことの無い劉邦に項羽が核下の戦いで追い詰められたとき(四面楚歌で有名)に虞美人に対して、”虞や虞や汝を如何にせん”と謳い、その後足手まといになるのを苦にして自刃したことになっておりその後に咲いた花を指して虞美人草と名付けたとのことである。
ただ、史記によると、この項で突然出てきた人であり、虞美人がどんなに姫だったのか分からないが、品種改良を重ねて出来たこの花は、当時の人が憧れた豊満でたおやかな美女をこんな風に見ていたような気がしないでもない。
いずれにしろ、日本がまだ弥生時代?で登呂遺跡のような掘っ立て小屋で生活していたころすでに中国を東西南北縦横に闘っていたことは、その少し前の秦の始皇帝の兵馬俑でも分かり、文明の大きな差とともに、今に名を残す虞姫は大したものである。
虞美人草。芥子の種は芥子粒というくらい小さい。その種にどう間違ったのかあちこちで阿片の原料になるアツミノゲシが混ざっていたらしく、山口県や山梨県でも他の雛罌粟と一緒になって咲きだし、問題になっていると言う。
故意に持ち込まれたものか、薬用の物が紛れ込んだのか、管理のミスでないことを祈る。
また、夏目漱石の小説「虞美人草」は当時の家父長制に守られた上流社会の恋愛沙汰で、題名も店先で見た花をヒントに付けたと言い、私には面白くない小説で批評するに値しないので無視する。
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今日の花。シャリンバイとヒオウギ
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