ケリの猛攻に
十時近くのこの時間にも高速道路で渋滞に嵌っている人や、満員の新幹線の中で立ちんぼをしている人がいるのではないだろうか。
長いお勤めも済んで、いまや時間が有り余っている私も以前はぎりぎりまで生まれ故郷にいて東名の渋滞に嵌った経験がある。あれは不思議なもので、どうして渋滞していたか分からないまま、急に走り出すことが多い。
専門家の意見によると、上り坂になったことに運転手が気づかず、スピードが落ちてしまうためだそうだが、連休の時期には普段運転しない人が繰り出すため余計に顕著になるとのことだった。
渋滞を抜けた途端、イライラ感から余計に腹が立ちスピードを上げてしまったことを憶えている。
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雨上がりの朝は空気も澄んでいて、富士山もくっきり見えたがまだ”連休中”と山行きも我慢し、子ども病院から麻機北の方に向かって歩けば、山の尾根筋当たりは椎の木の仲間が花を咲かせ、遠目には白っぽい黄色となっている。
”山笑う”とはこんなことを言うのだろう。
気温も高く今日も半そで姿で歩ける。蜜柑畑の中は白い花が満開で香りがきつく、自動車屋で売っている香りの瓶「柑橘系」をひっくり返したような状態。そして、ここを過ぎると、田起こしを済ませたばかりの田んぼに、ケリの雛がいると見えて、親鳥がけたたましい声で警戒音を発している。
飛び上がった親鳥の付近を立ち止まって見ようものなら形相もすざまじく、急降下や水平飛行で、プロレスまがいのケリをくれる。
口をあけ形相も凄まじく、すぐ傍まで来ては脅かして去りを繰り返す、傍にいるほかのケリも参加して四~五羽と増える。
その様は、戦争映画の飛行機の猛攻撃さながらになるが、親以外は幾分おざなりに見え、私の傍までは来ず高い所で騒いでいる。
鳥の世界でも人間同様なことがあるのかなを感じさせ面白かった。
しばらく立ち止まって観察してみたが親にしてみれば、いい迷惑だったろう。 ゴメン!
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近くの中学まで戻れば、早くも大判草が、少しはなれて小判草がすでに形を整えていた。
稲科の植物なので、もう少しすると黄色くなっていかにも名前のようになるのだが、その大きさを比較するため抜いてきて写したのが下の写真。
群れを成して麦秋ならぬ”大判秋”になれば、よいおじいさんの振りをして{大判 小判がザクザク ザックザク}と歌って歩かにゃなるまい。
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今日の花。左、大判草、右、小判草
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