小さな斧を振りかざして
韓詩外伝にある言葉だが、蟷螂(カマキリ)が鎌を振り上げ、車に立ち向かうようすから、”弱いものが己の弱さを省みず、強敵に立ち向かう”ことを言う。
案外日本人受けする、故事成語の一つではないだろうか。さしづめ「儀を見てせざるは勇なきなり」みたいなところがあって、、、、。
庭の草に全体で2㌢に満たない小さなカマキリがいたので、レンズを接写に切り替えて近づけていったら、けなげにも鎌を振り上げて立ち向かってきた。
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そのむかし、子どものころ「ドンキホーテ」という絵本を見て馬鹿だなぁと思った。その後、30代になって岩波新書(?)の文庫本を読んだときにはほろ苦い感じを持った。
日本では一般にドンキ ホーテと思っている人が多いようで、安売りの同名の店を略して”ドンキ”ともいうが、実際はDon Quijoteであり、ドンは敬称であり、英語で言えばミスターにあたるかな。
その、キホーテさんは騎士物語を読みすぎ、あこがれから仮想の世界に入り込みCaballero(カバジジョ英語のナイト)を目指した、さしづめ今の若者がゲームなどに熱中するあまり、、、と変わらないように、、、。
小説では散々に馬鹿にされからかわれながらも挫けることなく、最終的に従僕のサンチョパンサに諌めを振り切って大きな風車に向かって槍を突きつけ跳ね飛ばされてしまうというものであった。
ちょうど、そのころ組合運動にのめりこみ”若さゆえ”とも思われる正義感で、職制に刃向かっていた時期でもあり、将来はキホーテさん同様に跳ね飛ばされてしまう予感はあった。しかし、先祖ゆづりのへそ曲がり、生来の根性は「蟷螂の斧」は捨てることが出来なかった。
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今日の花。左、細葉の苦菜、苦菜の1/3ほどの大きさしかないが姿かたちはそっくり。右、泰山木(タイザンボク)名前からして雄大な名前を持つ花。葉の差渡し20㌢は雄に超える。香りも良く名前負けしていないが花弁に傷がつくとすぐ茶色く変色する。
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