盛夏に先駆けて(入笠山1,995m)
「じゃがいもの茎がおかしくなったので早めに来て掘ったほうが良いんではないかと思う」という電話があったので、閑人はさっそく長野へとぶことにした。
急だったので、作業衣や山登りの支度して出かけたのが、いつもより遅く中途半端な時間になった。「まあ、今日中に着ければいいわい。天気もあまり良くないことだし、、、」
とは言ったものの、なんだか物足りないので二年ぶりの”入笠山”にでも立ち寄ってと行こうかと思い直し、富士見町のパノラマスキー場の駐車場に車を入れたのが午後二時。
上を見上げれば、一面の深い霧がすぐ上の斜面を隠している。ゴンドラに乗れば五時が最終運行だというので迷ったが、前回も深い霧で道が判然とせず戻ってきたことを思い出し自動車で登るのを止め、今回もゴンドラでに乗り、時間の範囲で行ける所まで、、、、。
予想は当たって、すぐに視界が20mとは無いほどの乳白色の霧につつまれる。静かに登るゴンドラ、と、急に現われる対向の降りゴンドラさえなければ動いているかどうかは支柱の滑車を通るだけ。
と、突然ゴンドラが停止し、2分ほどと思うがゆらゆらとした後動かなくなった。「しまったな、救助隊が来て降ろしてくれるまでどのくらいかかるかな」など周りが全然見えないうえ、どのくらいの高さにいるか分からない状態で思っていたら、またガクンと衝撃があり動き出した。
山上駅に到着すると同時くらいに霧は薄れていく、入笠湿原までは落葉松林のの中を通って10分。
面積は約二町歩といわれ、小さな湿原ではあるが花の種類の多さから有名な場所である。そして今、鈴蘭、蓮華ツツジ、アヤメなどが終わり、九輪草、白花ヘビイチゴ、マタタビなど夏の花の先駆けさきだしている。
湿原から、花を追っているうちに五所平、そして入笠山の頂上(1,995m)に登ってしまった。
山頂からの景色は、雲につつまれ見るものも無かったが、これもこの時期である以上降られないだけ良いほうとしなければならない。
ここでは、タニウツギ、薄雪草、靫草、浅間風路などを見ることが出来た。時間を見ると三時半、早々に引き返すことにし、駐車場に帰ってきたのが最終運行時間の少し前だった。
出あった花は、マイフォト”入笠山”に合わせて紹介します。
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今日の花。左、薄雪草、中央の黄色い部分だけが花。その周りの綿毛につつまれた白い部分は葉が花弁のように見せかけている。右、靫草(ウツボグサ)むかし武士が矢を入れるため背中に背負っていた道具に似ているということから付けられたが、靫そのもを知っている人もいなくなった事だろうから別名があっても良いのだろうが、、、。
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