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2008年8月22日 (金)

マッタ~とばかりに (富士山 2)

Img_0062 夜来寝付けないまま風の音を聞いていた。

雷の音はやみ、雨が屋根を打つ音もなくなり、風の音を最後に途絶えたと、思っていたら電気がつき「おはようございます」と山小屋の主人が弁当を持って入ってきた。

時間は三時。朝飯抜きの泊まりなので此方には用事がないが、起こされたのを機に支度にかかる。トイレに行くため外の出ると下から上がってきた人がもう三十人ほどベンチに座っており、空は満天の星空で今朝のご来光を予約してくれている。 

外はまだ真っ暗だが、懐中電灯の明かりは下から山頂まで点々と帯を作っていた。その中に混じって登り出したのが三時半を過ぎてから、ご来光は五時十二分ということだから時間は充分にあり、空には半月が煌煌と明るく、オリオンが丁度真上に、スバルは富士の山頂方面に輝くものの、北斗七星などは見えず、その外の星たちは自分同様名も無き星で名前は知らない。

疲れの取れない身体は無理しないようにと奥宮まで三十分かけてゆっくり登る。日の出まではまだかなり時間もあり、このごろでは太陽の出る位置もかなり北に上がっているはずだかと思って、火口壁沿いに左に移動、その名も朝日ヶ岳と呼ばれる高見に向かう。

東の空が一番正面に見える斜面に腰掛けると下に雲海が一面真っ平な状態で広がっている。北から吹いてくる風はかなり冷たく、多分霜や霰と見られる粒状の白いものがあって誰かが「氷点下三度」といっている声が聞える。

ここに来るまで寒さを感じなかったが、じっとしていると寒さが体内に入ってきそうで重ね着をし、風の当たらない岩の窪みにはまり込んでじっとご来光を待つことにした。

Img_0035 恋人を待つのと同様、東の空に赤味が強くなり、星は姿を消したがまだ上がるとは言わない。じれったい時間も楽しみたいのだが風の冷たさで身震いを始めるとそうも行かない。

まだかまだかの太陽は、約束の時間通りに「マッタ~」とのんびり上がってきた。ご来光、雲海のはるか彼方に浮かび上がってくる様は何度見てもありがたいという気にさせるものがある。

何枚も写真を撮り終えて、お鉢めぐりに取り掛かると次第に人も増え、吉田口の頂上小屋で頂点に達する。バス旅行のガイドらしき人が彼方此方で大声を張り上げまとめているなか、を突きるのもなんだと思い裏から廻ろうとすると、宿の関係者らしき人が「そっち歩くな」と殺気立った様子で怒鳴る。

仕方なく、浅草の仲見世状態の狭い道を掻き分けて通過するが、最盛期にはもっと酷い状態になっていると思われるだけに改善を望みたい。

ようやく人ごみを抜ければ、三々五々に歩く人ばかり。中には「ここへ行くと何処に行きますか?」という人もいたりして、、、、。

Img_0074 金明水と呼ばれる火口内の窪みに近づくにしたがって地面の白さが増してくる。径2ミリほどの霰が堆積しているためだ。それを踏みしだいて、再び火口壁に上がると、眼下の雲海に陰富士を見、登りきって再び剣が峰に到れば人山の山頂。昨日登っているので横目で見て奥宮に戻ると時間は六時三十分。

しばらく休んだ後、下山にかかる。

昨日今日と、二日にわたる頂上は再び登るかどうか分からない思うだけにしみじみとした感じを味わいながら歩くが、そのためばかりでなく動悸が激しいのは体力の衰えか、下山するまで水分は150CCのペットボトル三本と山小屋のお茶二杯だけのせいだろうか。

脇をかすめて走り降りるスニーカーの中学生たちを眩しく見た。そういえば今回目に付いたのはサンダル履きで登る若いお兄ちゃんが沢山いたが「あんまり山をなめるな」って、、、他人事だけどね。

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今日見た富士の一部

左、朝日に輝く剣が峰、山頂の人工物がどう評価されるのか。 右、火口壁北東側の雲海に浮かぶ陰富士。

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