椎のかわかぶり
昨日歯医者に行く日だったのをすっかり忘れていたのだが、知らん振りして診察券を出して治療を受けた。
向うも何も言わず受け付けてくれたのは、”ネジベェ”と知ってのことか、それとも老人性痴呆で、日付の感覚が無くなった人と思ってのことか、とにかく一ヶ月ぶりの治療で、抜いた歯の跡に仮歯を入れて、隙間がなくなった。
県立病院の脇に椎の木(正式にはスダジイというらしい)が10本近く立ち並んで、今盛んに団栗を落とし、通りかかりの笠の上にもポツンポツンと落ちてきた。
写真:水楢のベレー帽をかぶったような実にたいして此方は皮かぶりと言うべきか。
団栗はブナ科の植物の種が多く、スダジイは南方系の暖かいところに生える為静岡に来るまでお目にかかったことの無い木であった。私が育った飛騨では団栗と言えば水楢の木を指し、この実はどう処理しても灰汁が抜けず食べられなかった。(戦後の食糧難の時でさえそうだったから)
しかし、この椎の実は灰汁も少なく、昔から食べられたと見え、鵺(ヌエ)退治で有名な源頼政が
”のぼるべき たよりもなき身 木のもとに しゐをひろいて わたるかな”. という歌を作って三位に昇進したという。
鵺退治のほか、平治 保元の乱でも大活躍した割には、平家一門に押しやられ優遇されなかったこの人、四位になったのも歌であったが、その四位を椎にかけて作った歌でまた昇進という武より文で得をした。
それにしても、この時代人物の登用はかなりいい加減なものであったらしい。
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アメリカでは、金融業界救済の為に不良債権に75兆円まで出して買い取ろうという法案が否決され、株式市場は大暴落を起こしているようで、日本でもその影響を受け下落したため、閣僚懇談会を開いて対策を練っているようだ。
アメリカ議会で、この法案が否決された背景にはやはり選挙対策が大きかったようだが、その原因は散々マネーゲームで大儲けをしおごっていたウオール街の人々に対する反感があったようだ。
自民党総裁選の最中、与謝野大臣は日本への影響は「蜂に刺された程度」しかないと影響が少ないようなふうに言っていたが、どんな蜂をそうていしていたのだろうか。
蜂にもいろいろあって黄色スズメバチなんかだと命にかかわるのだが。
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