特養老人ホームを見て
桜蓼、名前のとおり桜色と花の形から来ている名前だが、下から見上げる桜と違って、見下ろす桜蓼は花も小さく、近づいて見なければ名前の由来が分からない。
小さいながら、オシベを跳ねだしどこかの学校の校章にこんなのがあったなと思わせる端正な顔立ちならぬ”花立ち”は気品さえ感じられるものがある。
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今日午後になって知人から、「市外の特別養護老人ホームに”介護5”になった母親を一人ではとても見きれなくなったので、入所させる申し込みに行ってくる。ついては、良く分からないので一緒に行ってくれないか」という電話があり自分も介護のことは分からなくて、力になれないがと思いながらも付いて行ってきた。
今年出来たばかりだという建物は、全て個室であり、至れり尽くせりと言った感じの設備もあり、こんなところなら自分が入っても良いのではと思わせるものがある。
しかし、施設がどんなに良くても、介護というものは結局の所マンパワーに頼る所が大きく、介護する職員の気質、態度が一番問題になるのだが、その辺ががどうなのか。短時間では分からない。
最近の報道によると、介護の仕事は、きつい、汚いなど労力の割には賃金が低くて、定着が少ないそうで、海外にまで人材を求めていると聞く。
まだ発足間もない業種だけに試行錯誤は保険を扱う国にもあると思うが、働く人がこの職業に生涯をかけられないほどの賃金だとしたら、ボランティアでは無いのだから、被害は入所者に来てしまう。
また、公共工事の減などから建設会社など畑違いからのからの参入も多いと聞く。この施設もその一つだそうだが、業種がまったく違うだけに経営者の理念が儲かる仕事としてみてないかなど、異業種に感覚が付いていけるかどうかがこれからの問題になってくる。
いずれにしろ、施設が足りないいま、この人の母親もどこかに入所させなければ、子ども一人での二十四時間介護は、最近よく聞く”老老介護”の悲劇が起きかねない。
「周りから母親を放り出した」という非難を気にしながら、、、、介護するほうが先に参ってしまいかねない、、、、、また、入所費用や他の施設はどうなのか、、、などと迷いながらもきめ切れず、仮契約をして少しの間、部屋を抑えて置くしかなかった。
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