はるがきた~(姫おどりこ草)
「センセー 熱い脱がして」って声が聞えるたので振り返ってみた。セーターの首の部分が小さかったようで、、、。
今日は、麻機の山を保育園の子どもに混じって登って行った。「いくつ」と聞くと「ぼく四才」すかさず隣の子が「私五才 五才」と手のひらを広げてみせる。
「どこの保育園?」すぐそばの地名を言う。
「おじさんいくつ?」「いっぱいだよ、びっくりするくらい」
「ねえねえ、先生よりいっぱいなの?」「先生二人合わせたよりおおいかな」
「ぅわあ、おもたいんだぁ」 「そうじゃなくてぇ~、、、、」 いや案外近いかも知れない。
そんなこと話しながら登るのは、自分の孫以来だからほんとうに久し振り。
梅や甘夏の木の間を曲がりくねって舗装された農道の所まで登って分かれたが、警戒もせず列の真ん中を歩かせてくれたことを感謝し、「楽しいひと時、ありがとう」といってわかれた。
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今日も気温は、十五度ほどになったようで暖かい一日になり、テレビは三月下旬なみの温度と言っていたが、季節の移ろいは気持ちだけでなくかなり早く駆け足で走っているようだ。
仏の座に混じって隠れるように姫踊子草が簪を挿したように紫の花をつけている。
さながら春祭りに集う踊子が、三々五々家で着付けた衣装でお宮さんに向かう姿に見えて嬉しくなる。
春が来た春が来た 山に来た 野にも来た。
”踊子”といえば故郷では、雪が消えて四月の半ばになると高山祭りを皮切りに、各地在所のお宮さんで次々と祭りが開かれる。
親戚の多い家では連日今日はどこの祭り、明日はあそこの祭りと祭りの梯子で二日酔いの連続になる。山の上にはまだ白いものが見えるが、代掻きの準備をせよと雪模様は催促するので、、。
すると、豊作を祈願しての春祭り。鎮守の森から、、公民館から獅子舞を先頭に神輿、供奉する裃姿に一文字笠をかぶった村役、そこに混じって幼い女の子たちの踊子が花笠をかぶって、ところどころで踊りを披露してはおひねりを貰う。
おばこ こんころも~ち、、、と見ているおばあちゃんが口ずさむ。
そんな光景も間近に迫った季節なのだが、少子高齢化で出来なくなった処が多いという。祭りまでが夢の中に行ってしまいそう。
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