飛騨の春 森の妖精をみっけ
昨日までの二泊三日の旅で約700km。その間ずっと自動車の後部座席に座って一度もハンドルを握ることなく帰ってきた。
「じいじ エコノミー症候群にならないよう車が止まるたび外に出て運動してよ」って娘に言われその通りしたが、なんとなく疲れがたまって今日は懐かしの生まれ故郷を思い出し、その余韻を楽しむ一日にすることにした。
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桜も咲いた静岡をあとにして向かった飛騨の春はまだ雪の中。
蒲田川沿いの宿で出された”ふきのとうの味噌和え”美味しかったので「この辺で取れたもの?」と聞けば、まだ商売にするほどのものがないので下流のものですと言う。
僅かに温泉の泉源付近で見つけた万作が春だった。雪国では春に先駆けて”まず咲く”という意味から名前がつけられたと言うが、なんともお粗末な花で細いタコノ足のようにひらひらと花びらが付いている。
遠目では木の先端が僅かに黄色いと言う程度のこの花、近くによって良く見ると小さな花が三つ四つひと塊になって咲いていてこの状況。そして、そのひとつひとつが十文字に花びらを出しており、その中央に赤いおしべが見え花としての条件をそろえているのがわかる。
この木は粘り強く折り曲げてもなかなか折れないところから飛騨などでは”ネッソの木”と呼んで祭りの旗などを立てる際に台木に沿わせて立てた後、この木で締め上げて結びつけるのに使用している。
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また、雪解け水が手入れされた森の中を流れ下ってきた川岸に咲く”芹葉黄連(セリバオウレン)が花を咲かせている。
この花は、雌雄異株で左の写真は雄である。水気のある半日影でほかの雑草が少ないところを好み一本の茎から三つの花を咲かせている。名前の由来は芹に良く似た葉をしていると言うことなのだが、決して芹の仲間ではない。
ロマンチストな人はこの花を”春の妖精”と言うそうだが、少し暗い森の中、落ち葉のなかに白く群れて咲く様子はそこだけがポッと明るくなったようで、「あっ 妖精をみっけ」なんて子どもが言いそうな雰囲気をもっている。
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コメント
慶さんはセリバオウレンを見たことがありませんか。
直径1㌢に満たないような花ですが、群生しているため遠くからでも目立ちます。
うす暗い林の中でそこだけ日が当たっているようで、、しかし、写真にはしにくい花です。フラッシュを焚けば白い花が飛んでしまいますし、そのままでは露出が難しいし、、、
慶さん、親類づきあいは難しいものです。あまり早くから親しくしたくてもお互い生活スタイルがありますので時間をかけるしかないでしょう。
最近の結婚は家同士ではないのですから、娘さんと話をしながら、娘さん夫婦のスタイルをつくって行く、ゆっくりと、、ゆっくりと
あまり、相手のことでカリカリしないで「そのうちなんとかなるだろう」というのはふざけすぎでしょうか。
投稿: オラケタル | 2009年3月24日 (火) 22時41分
おかえりなさい。
いい旅で、また素敵なお花に出会えましたね。
森の妖精ですか…。雰囲気のあるお花ですね。雌雄異株のものって不思議ですね。どちらか片方しかなかったりしてね。
オラケタルさんの旅行のことを読んでいて思ったんですけど、慶のところも娘夫婦と出かける時が来るかしら。なんてちょっと考えたりして。というかどちらかというと婿さんの方に事情があって絶縁とまではいかないけれど、まだ一度も孫を連れて行ったことがないんですよ。慶の方は今まで親子やじじばばと普通に会えるというのが当たり前にしていたので、正直戸惑っています。いろんな行事ってどちらかというと夫側をたてるものでしょ。嫁ぎ先に合わせると言うか。相手側は全くたとえば出産祝いとかなかったんですよ。今度のお節句も何もするつもりもないらしく…、こちら側だけでお祝いの席をもうけるのもへんだし(相手の親は呼ばないって言うんですよ…)こんなことを機に声を掛けてみたら?とは言っておいたんですけど。なんてこんなところで長々愚痴ったりしてごめんなさい。娘さんご夫婦の運転でお孫さんもご一緒にお出かけって、とってもいいなあなんて思ったもので。<(_ _)>
投稿: 慶 | 2009年3月23日 (月) 23時07分