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2009年3月11日 (水)

雪の岩岳と下十枚山

Img_0006 地蔵峠から少し下った雪道「さあ どうぞ」と道を譲ったが向うもやはり譲ったまま人懐っこい顔を崩して「どこへ行ってきました?」という。

「岩岳から下十枚に行ったんだけどその先はどうも調子が悪くて引返してきました」「わたしはこれから行く予定だけど雪はどうですか?」から始まった会話はおよそ二十分以上の立ち話になってしまい、堀さん(仮名)は遅れて登ってきた二人に先を越されてしまった。

初対面ながら、波長が合う感じの人ってのはいるようだが、この人の場合”話したらし”というべきか、いわゆる聞き上手というんだろうなと思った。おかげで、帰ってからそのことを話したら「また自慢話をしてしまったのだろう」と叱られた。

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Img_0011 (写真、岩岳の登りから青笹山方面を振り返る登山道が雪でくっきりとわかる)今日は、天気予報があまり良かったものだから、それを信用して朝早く正木峠に向かって車を走らせ、六時半過ぎに駐車場に入れたが、ここにきても空は高曇りのまま薄暗さは抜けない。気温は氷点下二度。

風はないので寒さはそれほどきつくはないが、空の暗さが気分をすっきりさせてくれない。それでも、支度をして登り出したが、雪は地蔵峠のすぐ下まで点々としか見当たらなかった。

しかし、山道沿いに出てきた雪は、昨日の気温に溶かされ今朝方の冷えで凍ったため、足で蹴っても崩れないほど固く凍みついていて、間違えば下にガレ場に滑って行きそうで一番気を使い、アイゼンを出そうかと考えたほどだった。

峠からの登り道は、南向きの斜面のため雪の量も少なくなり、笹原を過ぎた1,600m近くまでところどころにあるのみ、振り返れば仏谷山から青笹山方面は北向き斜面のためもあって登山道が白く続いているのが見え、その先には安倍川河口、左側には清水港が薄暗く見える。

天気がよければキラキラと輝いてかえって見にくいのかも知れない。富士山も鉛色の雲をバックにし越前岳の間に低い雲をなびかせるように、ボッタって(ぼうっと立っているの意、静岡表現)いるものの不機嫌そうな感じは否めない。

八時、岩岳頂上で一休み、雪は三十センチほど固く締まっていて、どこを歩いても足はめり込まないので歩きやすいがなんだか疲れが出てきた。

登る時には感じなかったが下十枚に向かっての降りに入ると膝に違和感があったので、下十枚山しばらく休んだ後引き返すことにした。

五月にでもなれば赤白のヤシオつつじのほか、イワカガミなどで彩られる山も今の時期では雪のほかなんにもない。写真左は今日の岩岳、右、花盛りのころの同じ場所、山頂を示す立て札の上に白ヤシオが覆いかぶさっている。

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コメント

堀さん
仮名にして紹介しましたこと悪しからずお願いいたします。
今日は山に登ったものの天候といい雪の量といいなんとなく中途半端な感じでつまらなく降りてきたところでしたので、あそこでの話は楽しい出来事でした。
ただ、帰ってきて思ったことは、私のほうばかりが喋っていたように思いましたのでとんだ失礼をしたと思っています。
またどこかの山で出会えることを楽しみにしています。
どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

投稿: オラケタル | 2009年3月11日 (水) 21時36分

山歩きお疲れさまでした
貴殿が下山中に呼び止めて話し込みましたことお詫びいたします、しかしいろいろ貴重なお話いただき感銘しました、ブログも幅広いものですね、これから拝見させて
いただくつもりです、
年齢も聞きましてあの健脚ぶりには、驚きましたが人生もきっと強く生きてこられたことが伝わって来ました

これからも山歩き健康でどうか継続されますように祈っております、ご自宅に帰られて即ブログの更新等はあの
力強い歩きからも感銘です、

またいつのことか、安倍奥の山でお会いすることを願ってやみません、

どうかお元気で、奥様にもよろしくお伝えください


投稿: 堀 | 2009年3月11日 (水) 19時32分

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