なんとか間に合った白ヤシオ
今年の春は早かったが、白ヤシオは大丈夫だろうか。五月後半は農作業に、旅行、雨降りと行く間がなかったので、今日の天気はどうしても見ておきたいとばかりに出かけることにした。
行く先は、蕎麦粒山(1,627m)それもいままで行ったことがない南尾根から登ってみようと思った。理由は、まだ登っていないことが一番だが、白ヤシオが多いとパンフレットにあったからである。
島田回りで中川根、大札山を裾を巻き林道の広くなった道肩に車を停めたのが八時少し過ぎだった。蕎麦粒山の南尾根は、大札山から北に伸びた尾根の延長であり、駐車した場所からは急斜面をジグザグに折り返しながら尾根に取り付く。
尾根道は結構急斜面が続き、しばらく登ると、足元に白い花びらが落ちている。「おや 白ヤシオの花だが、遅かったか」と上を見上げるが花のついた木は確認できず、変わって赤い小粒な花をいっぱい付けた木が何本か目に付いた。
一番低い木に近づいて見れば、更紗満天星躑躅(サラサドウダンツツジ)。それもこんなに赤いのは紅更紗満天星躑躅に違いないだろう。こんなところに咲いていたのか珍しいものが見られた。
枝先から鈴なりにぶら下がっている様は下から見上げるとさながら満天の赤い星を思わせ、まさに名前の通りだ。
しかし目指す白ヤシオは、、、一本くらい時期遅れがないものかと更に登る。次に見えたのは、盛りを過ぎ今にも落ちそうな花をつけたもので、勢いがない。
そして、頂上を望む瘤尾根に来た時やっと念願の群落が眼に入った。白ヤシオは別名”五葉つつじ”とも言うように花が白いだけでなく葉が、花びらのように枝の先端に五枚広がっているのが特徴である。そして、葉の縁が赤黒い色で縁取りされているものが多く、葉だけでも面白い木である。
尾根道は、短い上り下りを繰り返しながら次第に高見に上っていく、時々展望が開けるが霞が強く、近場の大札山、八丁段、板取山などを除くと富士はうすく見えるものの南アルプスは全然見えない。
登りだして、約二時間弱で頂上に到着。ここまでは人っ子一人逢わずに来れた。しばらく休んで、山犬段に向かって降りだし、すれ違うのは二人連れの五組で人気の山は人が絶えない。
山犬段からは駐車場に向かって林道を下った。
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今日の花。何処にでも時流に逆らうものがいる。もうとっくに済んだはずの花にも、、、、、右、岩鏡(イワカガミ)。まだ咲いていたかという感じ、それもこの辺りでは珍しい赤い色の花が。 左、赤ヤシオ。今日咲いていたのはこれ一本。時節は山ツツジの時期なのに。
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