真富士山の赤ヤシオ つぼみは固し
今日は土曜日、人だらけの山には、、、と二の足を踏んでいたが、背に腹は換えられないとばかり出かける気になったのは、先日旅行会社のパンフレットに、「大札山の赤ヤシオを見に行きませんか」という募集があり、催行日が四月二十七日になっていたことだった。
「そんな早いはずがないだろう」と思う反面、今年は早くから暖かかったので花の開化状況を見ての募集ではなかろうか。となると連休明けにはどうなっているのか確かめを兼ねて近場の山に行ってみようと思っていた矢先だった。
行く先は真富士山に決めていた。この山はいつも四月半ばに登っているが、杉や桧の植林が比較的少ないため、早咲きの花が多い山であるからである。
朝七時半に駐車場に車を入れ、仕度して昇り口に向かうと早速宝鐸(ホウチャク)草が出迎えてくれた。「これは幸先が良いぞ」と思って桧の手入れが悪い道を通り抜けて谷筋の道に入る。
駐車場にはほかの車もなかったことから、雨上がりの一番乗りは気持ちが良い。若葉に朝日が当たって柔らかな若葉が光り輝き、ひとっころ話題になったフィットンチットが沢山溢れているような感じがする。
しかし、端境期なのか花が少ない。ハシリドコロやネコノメソウは花を散らしてしまい、イチリンソウがかすかに残っているだけ、、、そんなこんなで真富士神社まだ上がれば富士山方向にのみ木が伐採されて幾分霞んだ富士山が見える、一方、登ってくる途中に木の間越しに見えた南アルプスの塩見岳から荒川岳にかけての雪化粧は、青空にすっきりと見えた。
この差はなんだろう。距離の関係はそんなに違わない以上、その麓の人の多さだろうか。
そんなことを考えながら第一真富士山頂上につき一休みする。咲き残った馬酔木(アセビ)に昆虫が群がり、ブンブンと羽音がうるさい。ミツバツツジが僅かに花開いているがほかはないので、昆虫が余計に集まっているらしい。その後、第二真富士に向かって峠に降る。
峠からの登り道にはいつもイワカガミが密集している場所があり、時には真っ白な花の絨毯のようになるが、ポツンポツンと咲いているだけ、「これは、少し早いのかな?」とみると花びらが落ち、額だけになっている株も見えて花の時季が済んでいるかのような気がしないでもない。
頂上までのあいだところどころで見かけたものの、数が少なかった。目当ての赤ヤシオにいたっては道端からは見ることが出来ず、頂上でようやく写真のような赤くなったつぼみを見ることが出来た。
十時五分から三十分、早飯を兼ねての休憩は蝿などの小虫との戦い、払っても払ってもまとわり付いて離れない、辛抱できずにぎり飯を一つ食べ終わると同時に峠に向かって降りることにした。大井平から下の水場で付近まで来ると登りの人とすれ違いだした。
いつものように小母さんが中心の団体さんを含めて三十人くらいが登っていったが、早く登って良かったというのが正直な所。
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