白い富士を見て(竜爪山)
白根川芎(シラネセンキュウ)別名を鈴鹿芹といい、見るからに芹の仲間らしい花の形をしている。
川芎とは、その根が古来薬草として扱われ栽培してきたが、それに良く似ているので付けれた名前だそうだ。しかし、薬効となるとはっきりしないらしい。
花は、大散形花序に15~30本の枝を出し、小散形花序に4~50個の小さな花を咲かせている。つまり、ドンとなった花火の中の小さな火薬玉と言ったところか。
花を拡大してみると、開いても2mmほどの小さな五弁の花びらと、雄しべがツンと突き出し、一丁前の花の形をしている。
.
.
今日は、出遅れたときの竜爪山とばかり、真っ白になった富士山を見に出かけた。前回は穂積神社のほうからなので、今回は則沢から登ることにした。
駐車場に入れてみると工事用の車が八台も駐車しており、頭の上をヘリコプターが爆音を上げて行き来している。その間隔およそ3分ほどか
まるで、ベトナム戦争の映画を見ている雰囲気である。どこでどうしているか木が茂っていて分からないが、上のほうから降りてくるときには”もっこ”をぶら下げている。
杉林のほの暗い山道を歩きながら、これでは熊も近寄れまいに、とおもったり、むかし、山の上にヘリコプターで資材を上げる見積もりを出したことがあるが、こんなにせわしなく機械や道具を上げるとは思っていなかった。ことなどが頭をよぎった。
ようやく、ヘリコプターが荷物を吊り上げていた現場が見えるところまで来たときには仕事が済んでいたが、どうも鉄塔を建てるための基礎工事で出る土砂を運び出していた様子だ。その辺に撒き散らしたでは、いまの世の中すまないらしい。
道脇には白根川芎やゴマナそして深山シキミの赤い実などが順に顔を見せるが、この時期は花が少なく味気ない。
一時間ほどで山頂に、反対側から来た人とほぼ同時に到着する。しばらくするといくつかのグループも到着したちまち10人を超え、小母ちゃんグループが大声で話を始める。
早々に立ち去りたかったが、富士山はひと塊の雲の中。頭上の雲は風に吹かれて次から次へと移動していくのに、富士山にまとわりついた雲は一向に動こうとしない。やかましいのを我慢して一時間ベンチを暖めたあとようやく写真の程度を見て引き上げた。
小母ちゃんたちの井戸端会議は何時まで続いたのだろう。
| 固定リンク
コメント