貴方を待ってます
キランソウ、漢字で書くと金瘡小草とも金襴草とも書くと言われている。
金瘡は刃物の切り傷を言い、薬草としての効用から来たものか。そして、金襴は坊さんの袈裟や花嫁が着る金襴緞子などに使われるキンキラキンの布地を言う。
濃い青紫の花の近くの葉や茎は針のような細かい棘に囲まれ地面にはいつくばっている。いかにも恐ろしげな様子から別名を”地獄の釜の蓋”とも言われているが、広い範囲で繁殖しているさまは、「さもありなん」といったところか。
地獄の釜の蓋などといわれれば、わざわざ剝ぐって見るまでもないが、花言葉を見て驚いた。
「貴方を待っています」だって。いくつか身に覚えのある悪さはしてきたので、天国や極楽にすっと行けるほど善行者ではないが、「貴方を待っています」と言われると素直に「どうぞ 案内してください」とも言いがたい。
比較論で言うと、新聞に載るような悪さはしたことがない。のだが、、、、。
今日は彼岸の明け。明日からは地獄の蓋も固くしまってなかなか見られないことになり、「お誘い」は固く断ることができそうだ。
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久しぶりの雨にすることもなく床屋へ二ヵ月半ぶりに行ってくる。五十代までは毎月のように行っていた床屋も、次第に間隔があくようになって、最近では二~三ヶ月に一回くらいのペース。
床屋談義の中でも、むかしは何人も順番を待って、客同士が雑談をするのが床屋談義だったが、このごろは店に入るやいなや「此方にどうぞ」と案内されるほど客が減ってきたため、床屋談義は客と親父さんの会話だけになり、その間の話も嫌がる人が増えてきたそうだ。
また、間隔が遠くなったのは自分だけでは無いようで、、、床屋も景気に左右される時代になったと言い、「また 待っています」と送り出された頭は、髪の毛をいつもより短く刈り上げてもらったのですっきりとしたものの、時ならぬ寒波の襲来とかで首筋をすうすうとさせながら帰宅する。
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今日の花。
左、ポツポツと咲き出した一初。英語でなら全てアイリスで片付けられるものを、、。花びらの上にもじゃもじゃと毛羽立っているのが特徴。右、シャガ。雨に打たれて一日花は懸命に主張する。
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コメント
"貴方を待っています”一度だけ言われたことがあります。
バブル前のことですが、財閥系鉱山から静岡の小さな会社に来るときのこと、谷稲葉トンネルの工事に技術者が大至急欲しかったようで、「一日も早く来てください」の次に言われました。色気でなく欲気の求愛です。
しかし、地獄の釜の蓋が開いていわれたとしたら、どう返事をしようかな?
いずれ行かなきゃならないのだけど、、、出来れば天をふさぐ桜花に言われたい。
投稿: オラケタル | 2010年3月26日 (金) 09時31分
貴方を待っています・・・・なんと素敵な

忘れていた言葉かもしれません。
こんなロマンチックな言葉、何年も聞いてもいなし、
まして発することもなし・・・・。
寂れた生活かな
でも、待っている場所が問題ね。
天国それとも地獄。
花言葉も調べてみると、面白いものですね。
投稿: おばさん | 2010年3月25日 (木) 22時58分