大房藻は特定外来生物
江戸小紋という染模様の着物がある。
遠くから見ると無地の布地のように見えるほど細かい模様が一面に型紙で押ざれている着物で、江戸の人たちはこれに粋を感じたようだ。
もともとは、上下に関係の無い模様が入っているため、礼装や正装には使われない模様だったが、大名の間で流行り手間のかかる仕事だけに高価なものになったので幕府の倹約令で禁止されたものが、裕福になった町人に広がったことから今に残っているそうだ。
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麻機の田んぼの一角に水路を塞ぐようにして大房藻(オオフサモ)が繁殖し一面を柔らかい緑の絨毯のようにしている。
この草、南アメリカが原産の植物で、特定外来生物に指定され栽培はもちろん販売も譲渡も禁止されているほどのものである。
特定外来生物とは、人の生命、身体、農林水産に被害を及ぼすものとされているが、原産地では天敵がいてその繁殖を抑えられているのに、天敵のいない国では被害が大きくなる。
大房藻は当初水草として輸入されたものらしいが、管理が充分ではなかったのか、、、、、、、、。
遠目では綺麗な緑にしか見えないし、近くによって見ると柔らかく繊細な葉は美しく見え、特定と指定されるような草には見えない。そして、ほとんど同じ大きさの水草の芽が整然の並んでいることに驚かさせられる。
着物の柄とかデザインなど人が文様を作り出したかのように思っているが、実際は自然界が先に作っていたものを、ちょっと加工しただけかもしれない。
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