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2010年7月13日 (火)

藪からしとはかわいそう

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この花の名前に、”藪からし”と言うかわいそうな名前が付けられている。

中央に咲く小さな花は、直径3mmほど、四枚の花弁の色は茎と同じ緑色をして、赤い花盤の周りには四本の雄しべを立てている。

そして、花の役目が済むと直ちに花びらと、雄しべを落とし?いや蜜蜂や蝶が落とすのかもしれないが、手前と左上のような状態にしてしまう。

この、花後の状態から蝋燭花という名も与えられているが。更に別名として「貧乏花」という不名誉な名前まで付けられていて、踏んだり蹴ったりの嫌われ花と言うことになる。

これは、繁殖力が強くて、周りの草木に巻きつき覆い尽くして枯らしてしまう、といわれて、付けられたようだが、藤や葛などに比べればそれほどでもないのだが、やはり、花の色形がものを言うのかも、、、。(人間同様外見がものを言うのか)

しかし、この貧相な花は、昆虫から見れば美味しい蜜源のようで、蝶や蜜蜂、金ぶんなど多種類の虫が常に立ち寄って繁盛している。

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この「藪からし」という名前の印象から、山本周五郎が、同じ名の小説を書いており、自分は、この小説を読むまでこの花を知らず、どんな蔓草なのか興味を持ったものだった。

小説の筋書きは、ずいぶん昔のことでよく覚えていないが

放蕩息子のところに嫁入りした娘は、夫が勘当されてからもその家に残り、姑の選んだ新しい婿を迎えて平穏な生活を送っていた。

それから何年かして、放蕩息子が帰ってきて内緒でお金を無心する。

始のうちは、少しづつ渡していたが、ついには多額のお金を要求される及んで、娘は家をでて、、、、、、、という。

題材は、放蕩息子を藪からしに見立てた筋書きであり、時代小説の格好を取っているが、今でもこんな子供で苦労している、親や連れ合いが後を絶たない。

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むかし、飛騨の年寄りたちは、「人間はそれぞれ食べる米の数が決まっていて、その数をたべ終わるとお迎えが来る」と言っていたし、明治生まれの自分の母親もそれをよく口にしていた。

まぁ、今で言う宗教に絡んだ一種の運命論だったのではないかと思うが、自分の母親は、その言葉通り、夕御飯を綺麗に食べ終わった直後、大静脈乖離で一瞬のうちに旅立ったものだった。

年齢も八十四歳、最後まで惚けもなく歩けたので、息子から見てもうらやましい最後だった。

昨日、演出家のつかこうへいさんが亡くなったと報道されていた。六十二歳という若さだったと言う。

随分と若い俳優を育て上げるなど、才能のある人だったらしいが、まるで、その才能を使い切るようにして亡くなったのは、やはり、食べる米の数が少なかったのか、速いスピードで才能を食べきったのだろうか。

きょう、七月十三日は死者の魂が仏壇に帰ってくる日だといわれ、雨の隙間を狙って迎え火をたく。

ここが、我が家だと冥界から分かるように、、、、

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コメント

慶さん
藪からしについては慶さんへのコメントで省略します。

背負い水ですか。
その土地その土地でいろいろな言い伝えがあるんですね。
どちらにしろ、早いか遅いだけなのですが、新聞の訃報欄を見て感じるのは、四~五十代の人も結構いて、どんな生涯だったのだろうといろいろ想像してしまいます。

投稿: オラケタル | 2010年7月14日 (水) 20時59分

お言葉に甘えて事後承諾でヤブガラシの記事をリンクさせていただきました。オラケタルさんのところで花びらがあるということに気がつき改めて調べてみました。これが廃屋を乗っ取るように蔓延るのは諸行無常を感じますが、それがまた詩や小説にもなる由縁でもあるのでしょうね。
 それにしても、綺麗にヤブガラシの花が写っていますね。
 慶のおばあちゃんは「背負い水」とよく言いました。やはり、人は一生に使う水を背負っているという話です。水が貴重だから大切に使うようにということもあったでしょうが、背負っている分しか生きられないということも言っているようです。

投稿: | 2010年7月14日 (水) 10時00分

tomokoさま

私たちの世代では、山本周五郎の義理人情を主体とする小説もよく読まれましたが、最近の風潮に合わないのか本屋の片隅に行ってしまいました。
藪からし、野にある間はまだ許せるのですが、廃屋になった途端、家の壁などによじ登ってくきているのを見ると、、、、これが、貧乏花の由来であり、自然の摂理として仕様がない面もあるかと思います。

それでも、この草花が好きな人は貴重です。

投稿: オラケタル | 2010年7月14日 (水) 08時16分

藪がらし…植物のほうは知っていますが、この小さな花をじっくり観察したことはなかったと、ここで認識しました。
そして小説は知らなかったのですが、言われてみれば全くその通りで、最近のニュースでも家庭内の悲劇は、この藪がらし的な家族が原因のようですね。
植物の方、秋には綺麗な紫の実を付けるのじゃないですか?紫の色がいろいろあって、好きなんです。

投稿: tomoko | 2010年7月14日 (水) 05時37分

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 空き地のフェンスなどに絡みついて、ヤブガラシが花をつけ始めた。 [続きを読む]

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