五色の短冊 私が書いた
何年か前まで七夕の二~三日前になると孫から「じいじ、七夕の竹を持ってきて」と言う電話がかかってきて、知り合いの家の孟宗竹の一番小さい奴の先端を切って持って行った。
出来るだけ大きい奴をとばかり、自動車に積み込める最大限の長さに切っていくと、「こんなに大っきいもの どうするの」って娘に叱られたものだった。
しかし、このところしばらく音沙汰無しの年頃になって少し寂しい思いもしている。
今日の空模様は曇り、夜半になって雨も降りだして、彦星は織姫に会いに行けなくなっている。
子供の頃は、この話を聞いて、彦星が本当に天の川を渡るのかと空を見上げ、どの星が彦星なのか、親に聞いたが、親もどの星かは知らず、目を皿のようにして天の川を移動する星を探したものだった。
あの頃は、夜空にくっきり天の川がかかっており、星の数もそれこそ幾千万 無量大数であり、金銀砂子だった
そしていま、目が悪くなった為ばかりではない。地上の星によって、夜空の星は数えるほどしかなくなり、小学生が林間学校などに行って夜空の満天星をみて「気持ち悪くなった」というくらい、少ないのが日常になった。
そして、彦星や織姫はもちろん天の川さえどこかに消し飛んで歌の世界だけの話になってしまった、いま、保育園ではどんな話をしているのだろうか。
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七夕の歌の二番「五色の短冊 私が書いた お星様きらきら 空からみてる」。
田んぼに立てられている笹竹の飾りをみていたら、子供の手になる願い事を見て思わず頬がゆるんでしまう。
しかし、七夕祭りは日本独特のことだと知ったのはごく最近になってのこと、五色の短冊は、中国の五行思想に従って色分けされていると聞いていただけに不思議だった。
五つの色わけは、赤 白 青 黄色に黒であり、高松塚古墳の画にも朱雀、白虎 青竜 玄武とあり、中天が黄色となっていた。
そして、当時は願い事も色によって違っていたそうだが、星の見えない今では願い事も届くやらどうやら、、、。
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