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2010年8月 9日 (月)

蛮触の争い

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庭先の胡瓜の葉っぱの上で時折落ちてくる雨粒をものともせずに、幼いカマキリ同士がにらみ合っている。

「ここは俺の縄張りだ、出て行ってくれ!」「そんなこと誰が決めた!」

014 .

「おう! やる気か」「負けないよ!」ってんで傍で人間が見ているのにも気付かない様子でにらみ合っている。

しばらく間合いを取っていたが、勝負は一瞬で決まった。激突した瞬間小さいのが下に落ちて、どこかに行ってしまった。

十分に育って、ふてぶてしくなった秋のカマキリに比べて、今のカマキリは脱皮を二~三回ほど(いや、もっとしているかも知れない)しかしていない幼虫だが、いざとなると動きはすばやい。

しかし、同じ葉っぱの上にいたということは、もともとは同じ巣で冬を越した兄弟の可能性が強い。ここにいる二匹は肉食の昆虫で共食いもするそうだから同じ巣からでて生き残った二匹だとおもう。

それが、この虫から見るととてつもなく大きなものの目の前で兄弟争いをしているのは、まさに「蛮触之争い」「蝸角之争」である。

古代中国の逸話として、牛の角の上で蝸牛同士が領土をめぐって争うのは、大きな宇宙から見れば、取る足らないことの代名詞でもある。

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今日は長崎に原爆が投下されてから65年目の夏である。

長崎に、原爆が落ちたのを知ったのは、昭和25年、映画「長崎の鐘」 有名な主題歌をともなって知った。それまで、広島のことも長崎ことも聞いたことがなかった。

それほど、戦後の混乱で知られなかったのか、子供ゆえのことだったのか、さらに、占領軍が知らそうとはしていなかったのか。

映画は、占領下だったため、原爆を真正面から取り上げることが出来ず、永井博士の半生と言う形で取り上げられ、子供だった自分は、原爆が広島にも落ちたのを知ったのはその後である。

先日もテレビで、イラクの子供に癌が多発していて、その原因がアメリカ軍が使用した劣化ウラン弾にあるのではないかと現地では言われているが、アメリカは因果関係が分からないと否定しているとしていた。

原爆についても、被害の調査や治療の記録もアメリカに持ち帰り、公表されたのはやっと最近になってからのことで、人間をモルモット扱いにしたと批判されても仕様が無い行動をしている。(そのことについては日本政府もほぼ黙認?)

そして、国民に多大な損害を蒙らせた太平洋戦争も、戦争そのことさえ知らない若者がいると聞くと、、、、、、これも、蛮触の争いとして歴史に記録されるだけのものになっていくのだろう。

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コメント

mozoさま
私どもが子供の頃、昭和20年代ですが、その50年まえと言えば日清、日露の戦いでした。
飛行機も戦車も無い戦いで、聞いていてもすでに歴史になっていましたように、50年過ぎたら歴史でしょうね。
しかし、その歴史を学校では教えない。縄文のむかしから、覚えていても仕様が無い、仏教伝来の年、鎌倉幕府のできた年をみっちりやって、明治からこっちは早足ならまだしも各自で教科書を読んでおきなさい。受験の試験には出ませんから、、、と過ごしてきたことが、いまの教育から現代史音痴を作った原因でしょう。

投稿: オラケタル | 2010年8月15日 (日) 21時57分

戦争が外交手段であるがゆえに、いろいろと隠蔽することもでてくるわけですが…。

十五年戦争(…という呼び方も知られなくなってきましたね)のことについて、語り部の会の方と話をしたとき「なんとしても生きているうちに伝えるべきことを残していかなければ忘れられてしまう…」とおっしゃっていたのを聞いて、戦争が「現実」から「歴史」の事項になりつつあるんだなと感じたことがあります。

時間が経つというのは、そういうことなんでしょうね。

投稿: NOZO | 2010年8月14日 (土) 01時41分

tomokoさま
お褒めいただいてありがとうございます。
年寄りの何とかで、、、半可通のとこをひけらかすのは恥の上塗りかもしれませんが、これから先どれだけ書けるか分かりませんのでご容赦願います。

投稿: オラケタル | 2010年8月10日 (火) 21時41分

おはようございます。朝の数時間、涼しさを感じるようになりました。季節も順送りだから。。。先がつかえては困る!
本当にそうですよね!
それにしてもオラ・ケタルさんは色んなことをよ~くご存じで、いつも感心しきりです。だから楽しみにお邪魔しています。

投稿: tomoko | 2010年8月10日 (火) 06時43分

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