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2010年9月26日 (日)

赤くなるのは

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酔芙蓉の花が赤白揃って咲いていた。

この花、朝の開花時は真っ白な花であるが、昼過ぎから赤味が入り夕方には赤くなって夜のうちに大抵しぼんでしまうため、両方が開ききっているのは珍しい。

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酔芙蓉の名のいわれは説明するまでもなく、酒によって顔が赤くなるのにたとえて名付けられたものだが、花の形その他からいってムクゲやハイビスカスと同じ仲間であ.

もともと芙蓉と言う花の名は、中国では蓮の花を指し、紛らわしいため一部では「木芙蓉」と言い、蓮の花を水芙蓉と区別するところもあるそうな。

この花は静岡に来て初めて実物に出会った。何年か前に石川小百合が歌ってヒットした「風の恋盆歌」で酔芙蓉が歌いこまれ、映画化されたとき、風の盆をやっている富山市の八尾でロケをしたとき、この花がなくて余所から取り寄せたそうだ。

この花がなかったわけは、積雪地帯では雪に押しつぶされて木が痛んでしまうことにあったが、この歌を作詞した人はそこまで知らなかったらしい。

ともあれ、酒を飲んで赤く成るのはまだ良いが、目が据わって青くなるのは少し敬遠したい。

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自分は本来あまり酒に強くない性分だと思っている。しかし、職場が男ばかりの仕事場の関係で約四十年馬鹿飲みで過ごしてきた。

初めのころは、すぐに眠くなって宴会中にも横になるくらいだったが、次第に飲み上がり、ウイスキーもボトル一本、酒一升なんて時期もあった。

なにしろ、酒を飲めるやつが偉い、重いものを担げるやつが偉いみたいな職場であり、どんなに飲んでも酔いつぶれたり、二日酔いなどと言って翌日青い顔をしていたのでは笑われる、、、、負けず嫌いがそうさせてしまった。

静岡に来ても、仲間内で同じ宿に泊まると、各自横に一升瓶を置いて手酌しながら談笑すると言った具合だった。

そんな風にして飲めるようになったが、僅かな酒でも顔が真っ赤になるのは、酒を分解するアセトアルデヒドの分泌が低いためだそうで、身体が酒をあまり受け付けない体質だったに違いないと思っている。

仕事を辞めて八年。いまでは競争する相手もなく、酒は一人で飲むこともなくなってしまい、たまに飲んでも缶ビールのちっちゃいのを一本だけ、、、

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