強烈な風が吹く
昼のニュースで北陸地方がかなり荒れた天気だといっていたが、此方は風もなく温かな小春日和の一日だと思っていた。
事実、燃えない塵を処理場に持っていったときも、古くなったタイヤを処分するため自動車屋へ持っていったときも穏やかな陽気であった。
午後になって、浅間神社から尾根伝いに北へ歩こうと思って登って行くとそこは別世界であった。
桜などの落葉樹の葉は小鳥のように飛び交い、樫や椎の木などの常緑樹は枝ごとなびかせ轟々と音を立てている。
その音は、水をたたきつける滝つぼの音にも似て休みなく轟音を立てている。最近にない風、当地の”木枯らし一号”というべきか、、、、、、
小さくアップダウンを繰り返しながら、すこしづつ標高を上げていく尾根道はときどき市街地を見下ろせるものの、そのほとんどは立ち木の中を進む。
こんな日でも、同年輩の人が歩いていてすれ違う。
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目立つ花もほとんどなく歩いていたが、一厘だけ可憐な感じの白い花を見つけカメラを向けてみた。が、風で花が揺れ、日影で露出不足が重なり確認するとみんなピンボケになってしまう。
ようやく写せたのがこれ、、、、コウヤボウキ、漢字で書くと”高野箒”となる。
背丈の低い草みたいだが、これでも木の仲間。竜爪山にもかなりあるが、この近辺ではこの一輪だけ、、、、
コウヤボウキは、そのむかし、高野山でこの木を集めて箒の代わりに使ったというが、その鉋くずのようなぺらぺらとした花びらと雄しべ、よく似ていて分からないが、花の付け根は丸い筒状になっていて花も箒か書道の大きな筆とよく似た形をしている。
ただ、この箒は由緒正しい箒で、正倉院にも収められていて、その名も「玉箒」というそうだ。
そして、中国の詩人蘇東波?は、酒は憂いをはらう玉箒 と歌っているが、、、「憂いはなくても玉箒」とじいじは言う。
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コメント
PEN-d3さま
お褒めを頂き、ありがとうございます。
若いときはいざ知らず、70歳を過ぎてからの山歩きはごく低いところばかりです。
ただ、山育ちの子供の頃から親しんでいますので、いまだに山道に入ると気分が良くなるので舗装してないところを探しては歩いている次第です。
写真も、初めてのボーナスで買って以来ですから50年を越えていますが、いまだにピンボケが多く、、、
とにかく、下手な鉄砲数打ちゃ当たるのたぐいです。
投稿: オラケタル | 2010年11月14日 (日) 22時04分
いつもすばらしい写真に文章ですね。
偶然しったサイトですが、時々見ては勉強させてもらっています。
それにしても良く登山をなされるのですね。
私も山を登るのは好きですが、オラケタルのような眼力をもちたいものです。
では、毎回読むのを楽しみにしています。
投稿: PEN-D3 | 2010年11月14日 (日) 18時00分