ドロンとした朝日が
ひぐらしの寂しげな声とともに夜が明けてくる。
麻機の農道から見ると、梶原山の上あたりからドロンとした感じの太陽が上がる。
地平線の霞を通して、まぶしいと言う感じでなく文字通り”日の丸”のような、赤い太陽が次第に勢いを増して、早くも汗ばみ始めていく。
西の空に浮かんでいる十七夜の月は、暑い日差しに溶け込むかのように消えていく、、、、、
今日も暑い一日になりそうな予感をもって、、、、
.
午前六時過ぎて、麻機田んぼまで下りてくれば、草ぼうぼうの荒地になった休耕田に看板が見えた。近寄ってみれば”STOP THE「遊休農地」”と書いてある。
看板は立てたものの、手がつけられないのだろう。
こんな田んぼが今年は余計に目だってきているような気がする。耕作者の老齢化で放棄される田んぼが増えてきているようだ。
先日も、食料自給率が40%を割り込んだと発表された。これだけ、低い数字ならばもっと耕作地を増やす努力をしてもよいはずだが、ここでもいろいろな規制が邪魔をしている。
戦後、農地解放によって実際に田畠を耕している人に土地が分け与えられたが、以後農家は減る一方。つまり、新規に農業を始めたい人の門戸を閉ざしてしまったためである。
会社組織にして大規模にやりたい、新規に農業をやりたいと思っても、農業者でなければ土地が手に入らないことがおおきいだろう。
そして、農水省の言う39%には裏が有り、カロリー計算上の数字だと言う。
ほかの計算方法でいうと、生産額では69%だというし、主食に限って言えば59%、米になるとおそらく100%にごく近い数字であろう。
自給率39%で危機感をあおっても、競争の無い社会は発展が無い。
補助金狙いに”STOP THE「遊休農地」”と書いただけでは、日本の農業に先は無いと見るべきだろう。
| 固定リンク
« 誰それ命 | トップページ | 草木も眠る午満つ時 »
コメント
おばさま
農業を主で生活できるには今のように小さな田畑では難しいと思いますし、個人でその田畑を守っていくと言うのも限界でしょう。
なんとか今のうちに手を打たなければ、山林同様荒れた日本になってしまうのは明らかです。
私利私欲を捨てなさいと言うのも酷でしょうが、今のように補助金農政、つぎはぎ農政では先が無いんでは?、、、、
投稿: オラケタル | 2011年8月17日 (水) 22時25分
我が家のまわりでも、休耕田が多くみられます。
後継者がいないという理由らしい。
居ても農業はやらないらしい。
自給自足の生活が良いと考えているが、現実は
難しいようですね。
もっとも私も農業が主の生活は???
前途多難な農業ですね。
投稿: おばさん | 2011年8月17日 (水) 13時22分