台風の爪あと
ツルニンジン、蔓人参と書き、釣鐘ニンジンと同様根の形がニンジンに似ているからとて名づけらた草である。
この花の根をどんな理由で掘ったのかは知らないが、高麗人参によく似た薬効があるとか、何でも試して見たものだと感心する。
花の直径2センチ近くにもなり、その袋状の花は独特な形をしていて目立つ。また、花の色は紫の渋い色のスカートを思わせる。(下から覗いているようで具合が悪いか)
その渋い色を二層に描いているところは、なんとも江戸時代の茶人に好まれる色使いに思えておくゆかしい。
ところによって「ジイソブ」などと呼ばれているのは「爺さんのそばかす」という意味だそうだが、、、、
「わしはそんな色してないよ」って抗議しておこう。
そして、その実は額いっぱいにつぶした柿状というか、どんぐりのような形をしているが、紫色の縞模様は実になっても残しているのが面白い。
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真澄の空には絵筆で掃いたような雲がかかり、いかにも秋を思わせる涼しげな気候となったが、安倍川の流れはねずみ色に濁り、まだ台風の余韻を残していた。
今日は安倍川を遡り、安倍大滝に咲く白髭草を見てこようと出かけてみた。
安倍川の上流は、先日の台風15号の中心が通ったところで、雨の量も1,000mmに近い降り方をしたため、各所で土砂が押し出し、道路が開通したのは、昨日あたりだったようで、梅が島小学校あたりから上流ではその爪跡がいたるところで見られ、道路決壊のため片側通行の場所も見られた。
そして、梅が島から本流を対岸に渡るつり橋は被害を受けていなかったものの、その先、逆川にかかる、つり橋は向こう側の基礎がやられたらしく、細いつり橋がよじれた格好で壊れていた。
何とか渡る方法はないものかと、谷の下まで降りては見たが、水量も多く、それ以上進むと、七十台の老人が無茶をして、、、、と新聞種になりかねないと思い断念。
ここまできたのだからと行く先を変更し、次は日帰り温泉「黄金の湯」浸かることにした。
道路の開通が知られていないのかお客の数が少なく、中に入った途端先客から「今日は貸切みたいだよ!」って声かけられた。
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