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2011年9月 8日 (木)

鈴虫啼く

004 .

今日は「白露」野草にやどる露が白くなって一段と秋が深まる頃をいう。

013 .

先日、自動車を車検に出したとき、鈴虫が増えすぎてしまい家族からやかましいと苦情が出るので貰ってくれないかと言う話しになり、一ケースそのまま自動車に乗せて帰ってきた。

帰ってケースの中を覗いて見ると十五匹以上がいるようでそのうち六匹ほどが羽根を広がて啼き出した。

善く啼く。夕方四時過ぎから夜っぴいて啼き続け翌朝から午前中は啼いている。

鈴虫は、ほかの昆虫同様羽根をすり合わせて音を出しているのだから、磨り減って音がでないのではないかと思うほど啼き続ける。

何時まで啼き続けるのか知らないが、昼から三時間ほどの昼寝タイムが生活パターンのようだということがわかった。

016 夕空晴れて秋風吹き

月影落ちて 鈴虫啼く

思えば遠し 故郷の空

ああ我がはらから 誰と遊ぶ

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懐かしい小学唱歌だが、いまでも歌われているのだろうか。

中学を卒業し、高等学校に通うため寮生活を始めた当時、この歌の意味が身に染みて感じられたものだった。

家から30kmほど離れた鉱山の寮は中学出たての自分らから、当時は老年の域に達した55歳の従業員まで含めて百数十人が入っており、六畳間か八畳間に二人づつはいることになっていた。

自分たち、、、といっても、この寮に入れたのは鉱山従業員の子弟だけだったのでほんの僅かな人数だったが、寮の方でも同じ生徒同士の入居はさせず、かなりの年配者と組ませたものだった。

自分と相部屋になったのは、金沢から来ていた五十代の精錬に勤めていた人だったので、父親ほど年の離れた人との会話もほとんどなく、三交代勤務に入っている人と学生では生活リズムが全然違い、帰ってきてからの勉強の仕方にも互いに気を使う生活だった。

当時の交通事情から言って30kmはかなり遠く、当然、まわりに知った人もいないので早速ホームシックにかかったとき、思い出させる唱歌の一つだった。

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