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2011年10月11日 (火)

散歩の余禄

018

緑の葉っぱの陰に隠れていたアケビの実が、ころは良しとばかり紫色に変色し、中身を食べてくれる小鳥や動物を誘っている。

子供のころは、山の果物が実るのを心待ちにし、少しでも熟したものを、と思いながらもほかの子供に横取りされるのはもっと嫌。というので人に知られないように工夫し、サルナシやマタタビはまだ硬いのをとってきて米びつの隅に入れて熟すもを待ったものだった。

ところが、食べ物が豊富になった今、子供たちはこれらの山果には見向きもしない。

024散歩の余禄を手土産に

今日も今日とて麻機の農道沿いを登っていけばちらほらと頭上にアケビの熟れたのが見える。

ぱっくりとたて目が入って、どうぞ食べて種を遠くに運んでと言っている。

「散歩の余禄」いくつか摘んで口に入れれば、ほのかに甘く、葛湯を思わせる上品な味が口中に広がる。

しかし、その後に大量の種が残るので、アケビの注文どおり道下に向かって豆鉄砲のようにブウッと吹き飛ばしてやる。

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013

今日は旧暦九月の十五日。

夕方薄い雲に霞んでいたまん丸の月も、夜半になるにしたがって雲ひとつない空に煌々と輝きだした。

春の月は朧に霞み、秋の月は清清しく冴え渡るのがよい、というが、あんまり月に添えるものがないとこれまた味気ないもので、月に群雲、月に薄と添えるものがほしい。

「なんだかんだ」と注文の多いお客さんは満月を見上げて減らず口をたたく。

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コメント

よしこさま
今晩もすっきりくっきりと輝いています。
あまりすっきりしすぎて、月が小さく見えるのは、人間も同じ?
月に対する思いは、世界でも日本人が一番強いようで、三日月に始まって十三夜、満月、十六夜、十七夜二十三夜とその満ち欠けに興味を示していますね。
四季の彩りもそうですが情感豊かなのでしょうか。

投稿: オラケタル | 2011年10月12日 (水) 21時34分

そうですね~。何にもない空の満月はつまらないですね。私はおぼろ月夜や、一三夜十六夜が好きです。昨日の夕方は朧月。一三夜の日もいい感じで朧月夜と、思ったら、そのうちこうこうと照ってきました。こうこうと照る月もそれなりにいいですが、私も注文の多いお客さんの一人のようです。
月夜にはやはりススキに、むら雲、そして月見草。欠かせませんね。

投稿: よしこ | 2011年10月12日 (水) 11時06分

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