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2011年10月20日 (木)

逃げ場をなくした二十三夜

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今日も朝から快晴の一日が予約されているような青空がひろがり、気温もこのあたりにしては暖かい。

北アルプスが飛騨と信濃のくにざかいをなしている中で、正面に見える笠ヶ岳は周りがすべて飛騨であり、名前の通り山の形が市女笠のように秀麗な姿をしていることから、飛騨山として子供のころから親しんできた。

その山を正面に控えた、新穂高ロープウエイに今日は登る。

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昨夜は久しぶりの再開に若いころ青春の思い出と近況を交換しながら一室で談笑した。

宿のほうも同級会とは騒がしいものと思ってか、ほかに騒がしい声が聞こえない一区画三室を提供してくれたので、気兼ねはなかったが、さすがに歳のほうは争えないもので、九時を過ぎると一人二人と消え、十一時前には自然解散となった。

近況の中で少し気になったのは、断捨離という本の影響か、ものをどんどん捨てている、という話が出た。

断捨離とは、、自分もその本を見たことがないのでよく分からないが、ヨガの考え方の応用でおよそこんなことらしい。

断は、入ってくる要らないものを断つ。

捨は、家にずっとある要らないものを捨てる。

離は、物への執着から離れる。

その場では、これといった意見は言わなかったが、自分なりに思うのは、そんなに早く身辺を整理しなくても、いずれ、自分がこの世にいなくなったときに誰かが”断捨離”をしてくれるはずだから、どんどんと身の回りに思い出を集め、それに包まれながら生きていきたいと思う。

自分の両親は明治の生まれ、物を捨てることは「もったいない」の精神で要らないものでも何かのときに使えるのではないかと、いろいろガラクタを含めて溜め込んでいたが、亡くなったあと、自分の考えで大半を処分した。

また、ある知り合いは、余命三年といわれ、やけ気分もあってか、旅行をなどで散財し、衣類も早くから形見分けみたいに処分したあと十余年生きたが、三年の予定が延びた後、生活が窮屈になったといっていた。

自分は生きている限り断捨離はしない。

幼い日からを記録した写真を繰り返し開き、自分の青春から子供の記録の思い出にふけり、今は使わなくなった古い道具をなでさすって、後の始末は次世代に任す、、、、

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快晴の朝、仰ぎ見れば二十三夜の月が、逃げ場を失って紅葉の葉陰を捜し求めている。

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コメント

おばさま
「ふるさと遠きにありて思うもの」という言葉がありますが、離れたことのない人はその感じがつかめないでしょうね。
「ふるさと」という歌の文句そのままに当てはまるふるさとを離れたものにとってなんに変えがたい所ですが、いざこちらを捨ててまでとはいかないところにジレンマがあります。
飛騨の紅葉は、深い雪に悩まされる前のいっときの錦秋です。

投稿: オラケタル | 2011年10月22日 (土) 22時02分

同窓会ですね。
いくつになっても、故郷・同級生は温かく迎えてくれ
懐かしくもあり、嬉しくもありでしょうか。
私のように一歩も家を出たことなし人間には
そのような故郷なしweep
羨ましくさえ感じられます。
19日のUPも良いですね。本当に綺麗に色づきましたね。

投稿: おばさん | 2011年10月22日 (土) 20時24分

TOMOKOさま
故郷は土まであたたかい。という言葉を聴いたことがありますが、遠く離れて暮らすと育った山 川を見るだけでうれしくなります。
ただ浦島太郎と一緒で、住んでいる人は見知らぬ顔ばかり、、、、、

断捨離、これにしたがって大事なもの(気持ちや思い出)までなくしては元も子もありません。
ゴミ屋敷の住人ように、ゴミまで拾ってくることがない限り、身の回りに思い出の詰まったものは抱え込んでおきましょう。
誰かが、文句を言いながら捨ててくれます。

投稿: オラケタル | 2011年10月22日 (土) 17時28分

故郷が錦を飾って迎えてくれる…何と嬉しいこと!
ジ~ンとして涙腺が緩みました。 故郷、そして同級生、
理屈なく有り難いものですね。
皆さんのお気持ちが早い到着となったのでしょうね。

断舎離・・・流行語のようで、私も気になって片付けをしなくちゃ!!って。
でもそう簡単に捨てることはできないでいました。
動けなくなれば思い出の中で生きるしかないかもしれませんしね~。

投稿: tomoko | 2011年10月22日 (土) 10時47分

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