« チョモランマー | トップページ | 身の程知らず »

2011年11月 7日 (月)

ファ~ッとよぎる

007

ファ~とした動きで目の前をよぎったものがあったので、よく見たら雪虫であった。

正確にはトドノネオワタムシというそうだが、こんな名前は誰がつけたのだろう。

3mmほどの小さな身体に白い綿毛のようなものをまとって飛ぶ姿は、飛翔力が弱いため、風の少ない日でないと見ることが出来ない。

夏の間は草や野菜の汁を吸うアブラムシの仲間で、飛ぶことはないのだが、冬篭りの時期になると、こんな風に越冬するところか卵を産み付けるところを探して飛び回るそうだ。

今日のように暖かいとまだ冬支度には早いような気もするが、虫は暦を持たない。すべて本能で「冬来たりなば春遠からじ」とばかりに飛び回る。

この虫もこれから大量発生するかと思うが、最近ではいたって目にすることが少なくなったように感じているがどうだろう。

026_2この虫を我々は小さいころ雪虫といって、飛び交う時期になるとこれからくる冬の季節を思って身震いしたものだった。

雪の降らない土地に住む静岡の子供たちは、たまにちらつく雪でも大騒ぎし、雪見遠足なるものまで催すが、毎日降る陰鬱な雪の中に閉じ込められて過ごした少年時代には、雪などみたくもなかった。

また、この虫を本の題名にしたのが、井上靖の「しろばんば」だが、伊豆のほうでも、この虫は子供のおもちゃだったらしく、夕方のに飛び交うしろばんばを素手で掴まえようとしたり、檜葉の枝を折ってからめとったりする大正の風景を冒頭に書いている。

|

« チョモランマー | トップページ | 身の程知らず »

コメント

tomokoさま
私もこの虫が”しろばんば”という別名があるのを本を読むまで知りませんでした。
岡山にもきっといるはずです。木陰や風のない日の夕方、時には埃と見間違うかのようにふわりふわりと飛んでいます。
それで、子供ころは白いばあさんでなく、すそがひらひらとした踊り子、バレーリーナみたいと思っていたものが、

投稿: オラケタル | 2011年11月 8日 (火) 22時23分

”しろばんば”とはこの虫のことだったのですね!
”雪虫”というのも知らなかったのですが、多分
名前を知らずに虫のほうは目にしているのだと思います。

こちらに伺うと、沢山の事を教えて頂けて楽しいです。

投稿: tomoko | 2011年11月 8日 (火) 07時59分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/90605/53186615

この記事へのトラックバック一覧です: ファ~ッとよぎる:

« チョモランマー | トップページ | 身の程知らず »