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2011年12月18日 (日)

この実は危ない

001

アオノツヅラフジ。青葛藤と漢字では書く蔓植物である。

蔦の葉っぱも落ちて、5mmほどの黒い粒をたくさん各所にちりばめていたのがあらわになった。

複雑に絡み合った蔓から、”葛藤”(カットウ)と言う言葉が出来、つづらを織り込む模様から「九十九折り」(ツヅラオリ)と言う言葉が出来たとも言われれば、さもあろうと気がしてくる。

そして、この蔓で編んだ入れ物を「つづら」というが、自分の知る限りではこの蔓で編んだ籠は生け花用のしゃれた籠ばかりであり、この蔓で編んだつづらはみたことがない。

そして、ツヅラと言えば舌切り雀の昔話以来竹で編んだ籠になっており、引越しの荷物を入れる行李のことも言ったように思う。

つづらと行李、違うものではないかと言う話もあるが、一般につづらは竹で編んだ四角い箱に和紙を張って漆掛けしたものをいい、行李は縁を補強せずそのまま使ったものをいうが明確な区別は無く、舌切り雀のおじいさんは小さな竹かごを背負っている絵もあって、昔はツヅラフジで編んだ入れ物を全てを言ったのではないだろうか。

そのうち、竹を同じ大きさに割り揃えたものの方が、見た目もよいし、長持ちするなどのことから、材料は違っても名前が残ったものと思う。

中学を卒業して、寮生活に入るとき着替えを初め、布団以外のすべてがこれに収まり、その後、寮を移り変わるときもこの行李を担いで回れば済むという便利な収納家具であった。

同じもので、柳の木でつくった柳行李もあったが、竹製のものは丈夫で乱暴に扱っても傷が付きにくく、両親を呼び寄せるまでこれひとつに所帯道具が納まっていた。

しかし、この写真に見る蔓の実はかなりの猛毒であり、子供のころ草葡萄(エビヅル)と間違えて食べた子がいたようで、「黒い蔓の実を食べると危ない」と注意されたことがあった。

追*いまでもあるかもしれない蔓で編んだ入れ物のひとつにネコダというものが飛騨にあった。

隙間だらけのぺっちゃんこの入れ物に背負い紐をつけて、山仕事の鉈、のこぎり、鎌などを入れた人をよく見かけたものだが、これもツヅラと言うのか知らん。

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コメント

まんぼさま
27歳ですか、いいですね。
わたしも45年前にはそんなときもありました。
もっともその時代は、いまのようにお先真っ暗ではなく、明るい未来と言うものが想像できたころで、同年代の友達とよく話し合うと「紆余曲折はあったが、今になると良い時代を生きてきたな」というのが決まり文句です。

投稿: オラケタル | 2011年12月22日 (木) 16時42分

こんばんわ。
今年で27になります。
若輩者からすれば、十二分にさまざまと知識を頂いていますよ!

投稿: まんぼ | 2011年12月21日 (水) 23時44分

まんぼさま
歳はいくつでしょうかcoldsweats01
かなり若い人と創造しています。70歳を超えてるとパソコンをやっている人も少なくなり、昔話を書く人も少ないためではないでしょうか。
もし私と同じ年代の人が居たらもっとさまざまな経験を書けることでしょうに、、、
まんぼさまも、周りの高齢者にいろいろ聞いてみてください。中には離したくてうずうずしている人も多いことと思いますので、、、

投稿: オラケタル | 2011年12月21日 (水) 09時58分

こんばんわ。
毎度ながら、オラケタルさんのブログは凄く勉強になると言いますか、口伝でしか聞けないような話が聞けて貴重だとも思う今日この頃です。
あらたまって本にする、伝えずに消えてしまうには惜しい、幅広いですけどこれらの間にある口伝で伝わっていく話、聞いてて楽しいです。

投稿: まんぼ | 2011年12月21日 (水) 00時53分

あれ、TOMOKOさんもずいぶんと古いことを知っていますね。
いまのように宅急便や宅配便などがまだ無かったころチッキを使って送ると言うのはありましたね。
私の場合は、運ぶところが近かったので、肩に担いでバス停に行き、バスの後ろにある荷物専用籠に放り込んだものでしたが、ずいぶん手荒に扱っても大丈夫でした。
今のダンボールと違って、荷物の量は蓋さえあげれば加減が出来たし、壊れると言うことも無く、これはこれで便利なものでしたね。

投稿: オラケタル | 2011年12月20日 (火) 22時08分

懐かしい名前が出て来たので、ちょっと書きたくなりました。
行李、学生のとき随分お世話になりました。中学から寮に入ったので、おっしゃるように布団以外は全部行李に納めていましたね。そして長い休暇に入る度、必要なものを行李に詰め、チッキとして実家を往復したものでした。
チッキで送る荷造りは先輩に教えてもらって、
紐を亀の甲に掛けました。懐かしい思い出です。

投稿: tomoko | 2011年12月20日 (火) 09時27分

よしこさま
そうですね。いったい幾つになられました?
女の人に歳を聞くのはだめらしいですけど、、、
古い道具は、田舎ではまだ大事に使っています。
だって、プラスチック製品より、竹製の行李のほうが手になじみますから、、、、
そうそう、スズメを獲るのに使ったものはざるだったのですが、飛騨では”ショウケ”ともいいましたよ。

投稿: オラケタル | 2011年12月19日 (月) 22時11分

近くの高校のフェンスに絡まっている、アオツヅラフジはいつも花は見るのですが、実になるまでには刈られてしまって実を見たことがありません。花の写真から名前にたどり着いたので、名前の由来も知りませんでした。葛篭、そうそう、田舎にありましたよ。行李も私が子どものころまで母親は使っていました。雀を捕まえる籠はなんていうんでしょうね。もっとも本当に雀を捕まるのに使ったかはわからないんですが、舌切雀の話に出てきたからそう思っていたのかも。カチカチ山の狸が背負っていたやつもありましたねえ。泥舟はなかったけど、木でてきた田んぼで使う下駄のような船はありました。私はいったいいくつだ~~って、思われちゃいますねヽ(^o^)丿

投稿: よしこ | 2011年12月19日 (月) 15時51分

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