硬いコートを脱ぎ捨てて
今日は雨水、降る雪も雨に変わるころで、さしもの冬将軍も一歩引き下がる時期だというがそれを確かめたくて麻機の一方のどん詰まりである南沼上霊園まで歩いてみた。
風もなく穏やかな日差しではあったが、空気は深沈として冷たい。
別に知っている人の墓があるわけでもなく、調子に乗ってただ歩いただけで帰ってきたのだが、一時間半で約10kmほど歩いたことになり、いつものことだが家の近くまで帰ってくると疲れが出た。
この疲れ感は不思議なもので、距離の長い短いでなく、家まであとわずかというころになるとでてくるものである。
通りすがら見る風景は、枯れた草木ばかり、芭蕉が「旅に病んで 夢は荒れ野を駆け巡る」と詠んだ光景そっくりな状態。
そんななか、ようやく見つけた春の兆しが上の写真。
川やなぎの花が硬いコートを脱ぎ捨て、ベルベットのように柔らかですべすべとした穂(ねこねこおんぼ)を出していた。
昨年の写真にくれべて見ると、これも三週間くらい遅れているようだ。
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昨日テレビを見ていたら、政府が一般の人を対象に対話集会を開いているそうだ。
テレビのわずかな画面でしか分からないが、安住大臣が15人の市民と言われる人といすに腰掛けて、消費税を上げなければならない訳を話していたが、これってなんだろうと思った。
どんな基準で、15人が選ばれて座っているのだろう。原発のやらせと一緒でシンパの人だけを集めて、形式的に「やりました」と言う実績作りなのだろうか。
いやしくも、国民に負担を求めるときにはもっと一般の大衆を集めて、意義を説得しなければならないのではないだろうか。
岡田大臣の集会に集めた人の200人が最高だと聞くと、この国のというか、民主党の言うか分からないが、国民軽視もここに極まれり、、、、
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もうひとつのニュースに去るやんごとなき人の手術経過を克明に報道していたが、最近インターネットを検索してみても、水島製油所でのトンネル事故が一言も載っていない。
どうも二人目の遺体が揚がってから作業が進んでいないのではないのだろうか。
どんな状況なのか、報道はパタッと止まってしまった。もうあの現場には報道陣はだれもおらず、家族のものだけが呆然とたたずんでいるのが目に浮かんでしまう。
行方不明者の家族の心境はどうなのかと思うと胸が痛む。「人の命に重い軽いはない」なんて言葉はたわごとなんだろうね。
東北の震災で、いまだに行方不明になっている人の場所は難しいが、トンネル事故の被災者は目と鼻の先に確実にいることがわかっている。
いずれにしろ、報道と言うものの足の速さにはあきれてしまう。
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