緑に赤い帽子が映えて
遠くのほうでわいわいがやがやと子供の声がしていると思ったら、刈り取りが済んだばかりの茶畑の間から、小学生の姿がちらほら、、
その列は、早緑の丸い茶の木の間から次々とあらわれて、途切れなく続く、、、何が入っているのか一様にリュックを膨らませてさも重そうに担ぎ、前かがみになって登ってくる。
しかし、そろいの赤い帽子は茶畑の緑に映えてまぶしく見えるのは、こんな時代をすごしたのは60年以上むかしの年寄りのうるんだ目なのかもしれない。
こちらに気付いた、子供のうち何人かが、手を振ってくれる。それに呼応して手を振れば、気持ちが和らぎ、目じりが下がり、口角が上がるのを自分でもよくわかる。 子供は薬。
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死んでいると思ったが、摘み上げてみると、雄雌二頭のつがいであることが分かった。
人間につまみ上げられても、離れられないほどしっかりと抱きあっている激しい恋。 つながりあっている部分が離れられないばかりでなく、手足のほうも互いにしっかりと絡み合わせ離そうとはしない。
まさに生死をかけた恋と言えるのか、それとも、体内に有毒物を持っていて誰も手出しをしないことを承知の上でのことか。
ともあれ、最近では、いとも簡単に相手を見捨てて去っていく人間も多い中で、これほど激しく抱き合うのは、、、、、、、、
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