« 虹色に光る露 | トップページ | 我ここに在り »

2012年5月17日 (木)

細い刺で武装して

015

016大岩の山の中腹にある天神様。

山を削って作った日の当たらない小さな敷地の岩が露出している斜面のすそに、白い粉を撒き散らしたようなところがあったので近寄ってみたら、アリドオシの花だった。

高さが20センチに満たない小さな潅木に、名前の由来となった細くて鋭い刺をあちこちに突き出して、木を守っている。

この木がこれだけの武装をしていると言うことは、草食動物にとって、よほどおいしいご馳走なのだろうか?

木に見合った小さな筒状の花を下向きに下げ、それこそ地面すれすれに咲かせているのだが、花の数が多くて、遠目にも目立つ。

.

いまから1,800年ほど前、中国は魏の国に日本の卑弥呼が生口と言われる人を10人献上していることが、魏志倭人伝に書かれている。

当時の日本と中国の文明の差が大きく、献上する物産もなく、代わりといったら人間しかなかったのだろう。そして、その中に書かれている一説には、生口の顔を含めて全身に刺青が施されているのが書いてあるのは、かの国の人にとってはよほどの驚きだったのは間違いない。

時代は進んで、江戸時代になると”遠山の金さん”が白州の前で「おうおう この刺青を忘れたとは言わせないぜ」ってんで、悪人を観念させる設定をテレビで繰り返し放送している。

どの程度の刺青があったのか、なかったのか。面白おかしくするための刺青で、毎回片肌を脱いで刺青を見せたとは思わない、、、、

刺青は、儒教の教えにもあるように「身体髪膚 これ父母より愛く あえて毀傷せざるは孝の始めなり」とあるようにご法度であり、江戸時代までは、痛みを我慢できる男とか、罰の対象として刺青が入れられてきた。

そのため、近代に入って刺青をした人は堅気ではないとして嫌われてきた経緯がある。

然るに近年になって「タトゥー」なんて横文字にして、若者がファッション代わりに入れる人も良く見るようになった。

先日、例の大阪市長が刺青をした職員を配置換えなどして、人目につかない職場に異動すると発表した。

たしかに、このことの発端は、刺青した職員がそれを見せて子供を脅かしたことにあり、論外の行動であったが、このアンケートをとる際に回答しなければ、業務違反で処罰の対象とする。という、権力乱用の気味もあり、、、、、

なんだか報道を聞いていると、刺青の力を借りて威圧感を与えようとする人、市長と言う権力を盾に自分の正義を貫こうとする人。

虎の威を借る狐ではないが、刺で武装しているアリドオシに劣るような気がしてならない。

|

« 虹色に光る露 | トップページ | 我ここに在り »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/90605/54732870

この記事へのトラックバック一覧です: 細い刺で武装して:

« 虹色に光る露 | トップページ | 我ここに在り »