樹下を赤橙に染めて
目的は知る人ぞ知るオオキツネノカミソリが満開の時期を迎えているはず。と思ってのこと、、、
天気予報は、雨降りになっていたが、日の出から空は雲が少なく、様子見の結果出かけることにした。
六時四十分、コンビニで昼ごはんを買い、駐車場についたのが七時二十分だった。
長袖のシャツに着替え、足の支度をして上りだしたところで、黄色いチャボホトトギスを目にする、、、、これは幸先の良いことと写真にしたが、その頃から雲が多くなりただでさえ暗い木の下がさらに暗くなってしまう。
オオキツネノカミソリが群生する富士見峠に着いたのは、それから四十分。その間イワタバコやコウリンカなどあちこちにカメラを向けながらゆっくりと登ったため、以外と時間が短く感じられた。
彼岸花の仲間であるオオキツネノカミソリは葉っぱも無しに、地面から花茎だけを突き出し、いっせいに花開いている。
花が咲いている範囲は、計ったことが無いので分からないが、ざっと見た目には幅50m、上下に150mはあろうかという一体を赤橙色に染めて樹下を覆っている。
もしこれが、人通りの多い場所ならなかなかこの状態を保たれていないのではないだろうか。それかあらぬか、今日も誰一人としてこの場所にはいない。
しばらくあちこちを巡り歩いた後、座り込んで独りぼっちの花見をする。
前回は、アゲハチョウが花から花へと優雅に飛び回っていたが、雨が近いと知ってか、蝶どころか動くのは自分のみ。そして、物音ひとつしない花畑は、天が与えてくれた至福のときか、もうすぐ行くと会える天国のお花畑か、と、、、、、、、
それにしても物寂しい感じは、日もささず薄暗い雰囲気が身に染みるからか。
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富士見峠に上がれば、昨年11月に行方不明になった人の特徴を書いた張り紙があり、それから三十分かけて上った峠にはやはり七月に行方不明になった人の捜査依頼があった。
山での遭難は、六十代からうえが多いといわれているが、こんな里山に近い山でも二人がいるというのは、、、、そして、いずれも単独登山でのこと、、、
すべて自分に当てはまることなので、他人事と思わず気を引き締めて、、、と
十時四十分、穂積神社近くまで下ってきたとき、若い男女が昇ってきたのとすれ違った。
二人とも、身に何もつけず手ぶらにスニーカーの軽装、男性のほうは「雨が降る前に頂上まで行こう」と若い女性に声かけ少し早足になる。
女性は、付いて行けず「○○くん なんとか、、かんとか~」と言っている。
こういう子らに限って、遭難や行方不明にはならないんだなぁ、、、、これが。
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十一時、ついに雨が降り出し次第に激しくなり、家に着いたのは十二時半。
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コメント
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投稿: 山本洋子 | 2012年8月13日 (月) 22時38分