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2012年9月 3日 (月)

パラリンピックによせて

015

彼と初めて会ったのは30年程前のことだった。

現場で使う道具を会社から取り寄せるための電話に「それじゃAにもって行かせるから」と、社長が答えた。

当時自分の知っている”A”は女性事務員だったので、こんな見ず知らずの山奥へ女性事務員をと言うのが先にたってしまったが、急いでいたので「わかりました」と返事し、しばらくして、20代後半の男が現れたのには驚いた。

聞けば、社長の娘婿とのこと、社長には女の子しかいないから次期社長なのかとも思ってしまった。

その後、彼が話し上手なこともあって何度か二人で話し合ったが、お互い海外の経験や静岡の人でない視野の広さから、歳の差を越えて話がはずんだものだった。

それから5年ほどして自分はその会社を退職し、彼もいろいろあって会社を出たり入ったりしたが、とうとうその会社の社長になったのを人づてで聞き、さらに5年ほど前に交通事故で下半身不随になったのを知った。

そして、今年57歳になった彼がロンドンパラリンピックに馬術で出場をすることになったのを新聞で知った。

若いときから、馬好きで日本平の馬場に通っていたのは当時から知っていたが、まさかこんな格好でパラリンピックに出るとは、当時の話には無く、「贅沢な道楽をすることよ」と、話の中で冷やかしていたものだった。

そんな彼が、昨日今日辺りから競技に出ているはずだが、オリンピックと違って報道の量も極端に少ないし、でないところを見ると、、、、、

ただ、注目されない分、本人としては楽しんでこれるのかもと思っている。

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先日、スーパーの駐車場の通路の真ん中に一台の車が止まっており、そのため追い越せない車で場内が身動きが取れないでいた。

そのため、お節介焼きの自分が思い余って、運転手に「ここは邪魔になるから、どこかに移動してくれないか」と言ったところ、運転手は指で身体障害者用の駐車場を指差し、そのあと、彼の車の車椅子マークを指差してそこを動こうとはしなかった。

どうも、ほかにも障害あるかもしれないが、口の利けない障害者のようだった。

そして、身体障害者用の駐車場には先客がいて、彼はその駐車場が空くのを周りに気にせず待っていたようだ。

それにしても、障害者なら何をしても赦されるとでも思っているような節が見て取れて嫌な気分になってしまった。

数年前のことだったが、静岡のバスセンターで目の見えない人から公衆電話のあるところを尋ねられ、腕に掴まらせて連れて行ったことがあるが、このときも、当たり前のようにして、一言の挨拶も無かっった思い出がある。

それぞれに、切羽詰って心に余裕が無かった時期だったのかもしれない。しかし、こちらにしてみれば、社会は自分たちのために何かしてくれて当たり前と言う気持ちが現れているように見えてしまった。

いくら障害があったとしても、人間としては対等であり、挨拶、お礼ぐらいは当然の義務であるはず、、、、

高級な外車に身障者のステッカーを貼って、料金所を割引で通過するのも見ていて腹が立つ。

そんな自動車を買えるくらい裕福なら、金銭面の負担くらい返上しても良いではないかと、、、

身体障害者に対して、こんな感情を持っている自分に、当の身体障害者はどう思っているのか、もし目にしたら何か一言欲しいものだが、、、、、

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