注文に追われた
正月を前にして、ここ一週間、蓮根の注文が多くて連日蓮根畑に入って、泥掘りを続けている。
前にも書いたのだが、当地の蓮根は水を切って、手で土を掘り下げて掘り出すというやり方なので、一日あたり四平方メートル、深さ30から60センチほどの土を動かしている。
量としては3トンダンプカーに一杯分は動かしているかもしれない。
田んぼの土は、上のほうは柔らかめであるが、下に行くにしたがって硬くなる。しかし、地面の上からではどこに蓮根があるか分からないので、下手に道具を使って連根に傷をつけては傷みも早く商品価値がなくなるので、全て手で掘るということになり、かなりの重労働である。
手の先をまっすぐにし、体重を掛けて土に手のひらをめり込ませるのだが、2~3時間もすると手首、肘が痛くなってそれ以上続けられなくなる。
しかし、蓮根の一部にあたると、それがどこをどう這っているのか、追いかけてどこまでも追っかけて掘り進む。
一本の蓮根で、2メートル以上追跡したこともあり、鉱山でツルと言われる細い鉱脈を追っかけていくのに似ているなと思いながら、固い粘土をかきあげる。
この仕事は、当初、人に指図されたりノルマが無いことなどから自分に向いた仕事だと思っていたが、いざ正月を間近に控えて注文が殺到してくると、気の向いた日と時間に好きなだけ掘ってと言うわけにいかななくなる。
ときおり、腰を伸ばして空を見上げれば絵に描いたような雲が流れるでもなくゆったりと浮かんでいる。
日本海側では例年になく寒波が強く、雪も降り積もっているそうだが、そんなことが想像できないほどの麻機田んぼ、、、、、今日も上着を一枚脱いで泥遊びに励んだ。
| 固定リンク
コメント