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2013年2月 4日 (月)

春の香りを詰め込んで

005

”袖ひちて むすびし水の こぼるるを

      春たつけふの 風やとくらむ”

学校で丸暗記させられた古歌は、紀貫之のものだった。

凍りついた衣服を”むすびし水”とはうまいことを言ったものだと、当時は感心して聞いた。

その氷も立春の温かい風が解く、と歌ったものだときいた。

しかし、当時は、二月の初めは一年で一番寒い時期であり、標高800m、飛騨と越中の国ざかいの鉱山社宅街は大雪で外出もままならず、夏休みを短くした分を冬休みと称して学校が休校になる時期だった。

それこそ、”春は名のみの風の寒さや、、、”が適切な表現だと感じていた。

それから、半世紀の余。 暖国静岡に住んだのと、地球温暖化とやらは、歌のとおりの世界を実現しだしたようで、フキノトウがみずみずしい芽吹きを始めている。

この柔らかそうなフキノトウの根元にナイフを入れて摘み取れば、その切り口から馥郁とした春の香りが凝縮されて、鼻の奥を刺激する。

さっそく、家に持ち帰り細かく刻んで味噌汚しをつくれば、酒のお供に絶好の苦味を伴って口に広がる。

食べ物に限らず季節感の無くなった昨今ではあるが、近所の山から持ち帰った本物の初物は、寿命を七十五日伸ばすだけの効力がありそうに思えた。

            良薬は口に苦し   とか

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コメント

ピカッとサリーさん
人間は甘いものから味覚が始まるそうで、苦いもの渋いものは一番最後に覚える味だそうです。
苦い味をそんなに早くから覚えるようじゃ、親は楽しみなような末恐ろしいような感じだったでしょう。
いじけたようなフキノトウはもっと早くからあったのですが、あまりにもみずみずしい色だったので、つい手が出てしまいました。
天ぷらにする手もありましたが、味噌汚しが簡単で、苦味が一番きついためこれにしました。
美味しかったですよ。(よだれ)

投稿: オラケタル | 2013年2月 6日 (水) 16時16分

こんばんわ

もうフキノトウが芽吹き出しているんですね♪
昔はお酒野友ではありませんが・・・(うふふふ)
田舎では、フキノトウ味噌で絡めてよくご飯の友として
食べました♪
少し苦いところがたまらず~^^
この子は将来きっと酒飲みになるだろうって(爆)
大酒飲みではありませんが~やはり好きですね(笑)
次は土筆を楽しみにしています。
フキノトウにはビタミン等いっぱいありますよね!!
どうぞ元気で寿命を伸ばしてくださいませ(微笑)

投稿: ピカッとサリー | 2013年2月 5日 (火) 21時51分

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