大根の花
大根の花、少し紫の色を含んで四枚の花弁を開くだけ開いて春を楽しむ。
大根は、もともと日本にあった植物ではないそうだ。なんでも弥生時代になってからのことだと言うが、その当時では世界の果て、、唐天竺より遠い地中海から時を経てやってきたと言うが、シルクロード並みの交易はそんなに古くからあったことになる。
春の七草にもスズシロとして登場するが、その癖のない味は、単独はもちろん、なんにでも染まり、合うことから料理の仕方は数知れず、中でもおでんの具としては最も人気があるといっても過言ではない。
そんなところが受けたのか、”大根の花”といえば庶民的という意味でか、流行歌やテレビドラマの題名はもちろん、この名前で暖簾をかける店をいくつかある。
しかし、この花が咲き出すと、肝心の大根には簾が入って、食べられなくなる。
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.書くまいと思っていたことけれど、今日は東北大地震が起きてから二年になる。
巨大な津波が、10mもある堤防をいとも簡単に乗り越えて、建物を飲み込み、畑を飲み込んで行く映像をただじっと見つめていたのを思い出す。
実際には、その津波に飲み込まれて多数の死者や行方不明になった人が、でていたのだが、自然の力の前には人間の無力さが示される画像であった。
そのご、福島の東京電力原子力発電所の事故が判明するのだが、「想定外」を連発し自己責任を回避する姿勢ばかりがいまだに続いて、復興は遅々として進まないと被災者は言う。
千人いれば千通りの、百万人いれば百万通りの思いがあるのだが、昨日今日とその放送を延々と続けている。
この思いが、どれだけ慰めることが出来るのか、ともすると親切顔で便乗し、復興資金を掠め取ろうとする輩がお役所やゼネコンをはじめ多数いる。
また、原発の廃炉に向けて膨大な費用と年数がかかるのに、この費用を無視して原発の電力料金は安いとのたまう電力会社、経団連や似非科学者がいて、てんやわんやのうちにうやむやにしようとする政府自民党がいて目を離せないでいる。
この先、日本はどこに進もうとしているのかまだ混沌と霧の中。
おりしも今日も空にも靄がかかっていた。
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